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視点


 国防委員会委員長は国の政治、軍事、経済力量を総体的に統率指揮する国家の最高職責――5日に開かれた最高人民会議第10期第1回会議で演説した金永南代議員(常任委員会委員長)はこう語った。

 つまり、同会議で国防委員会委員長に推戴された朝鮮労働党の金正日総書記は国家の最高位についたことになる。

 この事実をもって日本のマスコミは「軍事独裁」などと騒ぎ立てている。

 共和国で軍隊は、もちろん国家防衛の要だ。社会主義憲法は国防委員会について「国家主権の最高軍事指導機関であり、全般的国防管理機関」(第100条)だとしている。と同時に、「国防も建設もわれわれが担当しよう!」とのスローガンを掲げる共和国の軍隊は、経済建設の要でもある。実際、西海閘門、路面電車、平壌―元山間と平壌―開城間の高速道路、光復街、統一街等の高層住宅街などはすべて朝鮮人民軍兵士らが建設した。

 とくに近年は、人民生活向上のカギを握る農業と電力部門での活躍が目立つ。金剛山地区に安辺青年発電所を建設、田植えや稲刈りでも中心的役割を果たしている。

 こうした姿につねに接している共和国の人々にとって、軍隊は「怖い、威圧的、近寄り難い」というイメージとはほど遠く、親しみ深く頼りになる存在だ。こうした共和国の政治システムを分からずにうんぬんする日本のマスコミに惑わされる必要はない。(聖)