共和国初の人工衛星「光明星1号」、地球を周回中
8日発朝鮮中央通信 8月31日、咸鏡北道花台郡舞水端里から打ち上げられた共和国初の人工衛星「光明星1号」は、地球を周回している。
労働新聞8日付は、人工衛星の開発過程とその展望に関する科学者の話を人工衛星運搬ロケット打ち上げ実験略図と共に紹介した。
それによると、最高人民会議代議員で院士、教授、博士のクォン・ドンファさんは、金正日総書記の指導により共和国では、人工衛星を運搬できる多段式ロケットがすでに1980年代に開発されたとし、次のように指摘した。
金日成主席は生前、これからはわが国でも、人工衛星を打ち上げる時が来たと述べた。
共和国では90年代初、人工衛星を打ち上げるすべての準備が完了した。
今回、総書記が定めたとおり、最高人民会議第10期第1回会議と共和国創建50周年を前に初の人工衛星を打ち上げたことは、非公式で独自の分野として発展してきたこの分野の科学技術と工業の威力を、朝鮮人民と世界に初めて公開した歴史的出来事となる。
今回、打ち上げに関与した院士候補で教授、博士のハン・ヘチョル、キム・ヘンギョンさんら科学者は、「光明星1号」打ち上げの目的について、第1、多段式運搬ロケットで衛星を軌道に正確に乗せる技術を実現させる、第2、多段式運搬ロケットの構造工学的設計と操縦技術を完備する、第3、宇宙空間環境を研究し、その中で電子装置が正確に動くかどうかを検証する、第4、運搬ロケットと衛星の観測システムを完成させる――ことにあると語った。
今回の人工衛星打ち上げ成功で、宇宙環境で必要な実験を成功裏に進ちょくさせ、実用衛星打ち上げのための確固とした土台を築いた。それに共和国で、衛星観測システムと衛星通信システムを確立するうえで転換点となった。
科学者たちは今回、衛星打ち上げの飛行航路を北海道と本州間の津軽海峡方向の上空に選んだ。衛星運搬ロケットには、ロケットが飛行中で予定の航路から外れた場合、安全地帯に誘導して自爆する装置が設置されていた。
打ち上げに参加した科学者のキム・ヘンギョンさんは、運搬ロケットが理論的に予見したルートに沿って正確に飛行、軌道に乗った後、衛星の全ての装置が円満に動いていると述べた。
科学者たちはこれで、実用衛星を打ち上げられる科学的保証が整い、通信衛星の開発と利用が可能になったと語りながら、現在、軌道を周回している衛星からは温度と圧力、電源状態などの探測資料が送られていると述べた。
人工衛星運搬ロケット打ち上げ実験略図には、段階別分離点と落下点が示されている。
第1分離点―
時間95秒、高さ35.9キロメートル、距離19.5キロメートル、第2分離点―
時間266秒、高さ204キロメートル、距離450.5キロメートル、衛星軌道進入点―
時間293秒、速度8980メートル/秒、高さ239.2キロメートル、距離587.9キロメートル。 第1落下点は、距離253キロメートルの北緯40度51分、東経132度40分、第2落下点は距離1646キロメートルの北緯40度13分、東経149度07分。(朝鮮通信)