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本社記者ルポ/共和国創建50周年記念行事に参加して


 7月中旬から9月中旬までの約2ヵ月間、祖国に滞在した。創建50周年という大きな節目を迎えた共和国では、最高人民会議第10期第1回会議での金正日総書記の国防委員会委員長推戴、初の100%国産人工衛星「光明星1号」の発射成功など朗報が相次ぎ、国内は連日、慶祝ムードに沸いた。そこには、わい曲された日本の報道からは決して見ることのできない活気と笑顔、指導者の周りに固く団結すれば必ず、当面の困難を克服し、将来への明るい展望を開けるという希望にあふれる人々の姿があった。 (根)

 

国防委員長推戴、人工衛星発射成功に国中が沸く

 共和国では9月4日に「光明星1号」の発射成功報道があり、翌5日には金正日総書記が国防委員長に推戴された。国中が大きな喜びに沸く中、9日に50回目の国慶節を迎えた。

 最も熱気に包まれたのは、やはり9月9日だ。記念行事に出演するため出番を待っている市民たちからも、練習の成果を金正日総書記の前で披露しようという意気込み、緊張と興奮がひしひしと伝わってくる。

 今回はとくに、国慶節の直前に「光明星1号」の打ち上げというビッグニュースが舞い込んできた。祖国への誇りを抱かせるニュースだけに、だれにコメントを求めても、返ってくるのは満面の笑みと、「国慶節を輝かせる慶事だ」「これで共和国も世界に堂々と名を轟かせた」と、喜びをストレートに感じ取れる言葉ばかりだった。

 9日の行事は金日成広場での閲兵式と市民パレードで幕を開けた。

 吹奏楽と共に、主席壇に金正日総書記が現れると、「マンセー(万歳)!」の大歓声と割れるような拍手が広場に轟いた。総書記は子供たちから花束を受け取ると、にこやかな笑みを浮かべて握手を交わした。

 約2時間にわたる閲兵式とパレードが終わると、再び吹奏楽。同時に、主席壇のバルコニーの左端から総書記が、ちょうど在日同胞のいる客席の上方に姿を見せた。客席は再び「マンセー!」の大合唱となった。

 総書記は満面に笑顔をたたえ、バルコニーから身を乗り出さんばかりに、両手を何度も振り上げ、歓声に応えた。反対側のバルコニーに移動する間も、つねに手を叩き、また広場に向かって手を振った。市民や同胞の中には、感激の余り涙を流す人も多かった。

 記念行事はマスゲーム、夜会、たいまつ行進と夜遅くまで続いたが、市民たちは記念すべきこの日を目一杯楽しんでいた。

 一方、翌10日は国民の休日となり、前日に行事に参加した市民たちも、家族連れやカップル、同級生同士など、思い思いに連れ立って休日を楽しんだ。

 この間の取材で多くの人に話を聞いたが、表情はとにかく明るく屈託がない。同胞記者に対しても、歓迎し過ぎだと感じるほど、気兼ねなく接してくれる。

 「行く道は険しくとも笑って進もう」のスローガンの下、強行軍を経て祖国は必ず勝つという希望に満ちあふれていた。