東京・練馬の市民ら、朝鮮有事想定の日米演習(ヤマサクラ35)中止を求め署名運動
1月21日から10日間、東京・練馬区にある陸上自衛隊朝霞駐屯地で日米合同方面隊指揮所演習(ヤマサクラ35)が行われるが、市民らは演習中止を求める署名運動をしている。
ヤマサクラ35演習は米日合同統合指揮所演習キーン・エッジ98の地上軍版であり、駐日米陸軍1100人と陸上自衛隊東部方面隊約2000人が参加するという。
ヤマサクラ演習はもともと旧ソ連を仮想敵に想定して行われてきたが、冷戦崩壊後は共和国を仮想敵にして行われてきた。
ヤマサクラ35演習は大型コンピュータを駆使した指揮所演習だが、今回は3100人規模の実働部隊が演習に動員されるという。
去る95年1月、九州で行われたヤマサクラ27演習は「朝鮮民主主義人民共和国軍隊の博多湾侵攻を想定して行われた」(朝日新聞同年10月29日付)と報道された。ヤマサクラ35演習の目的について防衛庁は一切明らかにしていない。
しかし、フリージャーナリストの井上澄夫さん(つくろう平和!練馬ネットワーク)は「この演習は共和国の人工衛星打ち上げを口実にした新ガイドラインにともなう周辺事態法案の早期成立、戦域ミサイル防衛(TMD)構想実現を画策する日本政府の危険な動きであり、朝鮮半島有事を想定した演習であることは間違いない」と指摘している。
また、市民や区議会議員らは昨年12月、日米共同演習の中止を求める緊急アピールを発表し、署名運動を行っている。