広域朝銀信組 新理事長に聞く


 各地朝銀信組の一連の合併・再編で、朝銀近畿、北東に続いて誕生した朝銀関東(本店=横浜市)、中部(同=岐阜市)、西(同=岡山市)の各理事長に、今後の抱負などを聞いた。

 

高密度のサービス提供/「景一(朝銀関東)

 適正な運営を怠り、経営が破たんをきたす時、組合員にどれだけ大きな被害と影響が及ぶかについては、重い教訓がある。朝銀関東信用組合はこれを厳しく受け止め、今後は組合員の利益追求と健全な経営に徹していく。

 今回の合併は、広域、高密度の金融サービスを可能にする積極的措置と言える。

 当面は東京、千葉、長野、新潟の各朝銀信組からの事業譲受を来年春までに完了させ、日本の287の信用組合のうち4番目の規模を持つ広域信組としての事業を、1日も早く軌道に乗せたい。

 

安心感と信頼感/崔剛士(朝銀西)

 1000億円を越える預金と720億円の貸し付け金、八店舗で営業を開始した朝銀西信用組合は、来年3月までに予定どおり朝銀広島、島根、山口、福岡、長崎の事業を譲り受ければ、約2500億円の預金を有することになる。

 今回の合併は、日本の経済環境の変化と金融策の根本的な転換に対応し、より広範囲にわたったサービスの提供を可能にする未来志向的なものであった。

 朝銀西信組の開業は、西日本地域の同胞たちに安心感と信頼感を与え、新しい時代に合わせて事業を展開できる意義深い出来事だ。

 

情報の開示を心がける/「鎔周(朝銀中部)

 国際的に金融機関の合併・再編成が進む中、去る9月27日、東海・北陸地方5つ(岐阜、富山、石川、三重、静岡)の信組が合併し、朝銀中部信用組合として出発した。

 1100億円を越える預金と940億円の貸付金、17個の店舗を有した広域信組として営業を開始した同信組は、来年2月に朝銀愛知、福井の事業を譲り受ける予定だ。現在、金融問題の重要なキーワードは、「安心感」であるといわれている。同信組は、同胞組合員たちが、安心して朝銀と取引できるように、情報の開示を心掛け、自己資本比率を拡充し、経営の合理化、効率化を促進するなど、経営の健全性を計っていく。