第5回在日同胞登山の会/滋賀・伊吹山


 「身も心もリフレッシュ 山好き集合!」。今年で5回目の在日同胞大登山の集い(在日本朝鮮人登山協会主催)が6〜8日、伊吹山・琵琶湖・比叡山・京都で行われ日本各地から350人が参加。最年少7歳、最年長は81歳で、平均年齢は52.9歳。今回のメインは、日本百名山の一つで滋賀県の最高峰、伊吹山(1377メートル)登山(7日)。参加者は深まりゆく秋の1日を心ゆくまで楽しんだ。



7歳から81歳まで/全国から350人

絶好の日より

 地元の滋賀、京都、兵庫、大阪の同胞たちは一合目から登山を開始。前夜、夜行バスで現地に着いた関東など他地方の同胞たちは八合目までバスで行き、ここで地元の同胞と合流し、一緒に頂上を目指した。

 参加者は県単位でグループを構成。先頭には「行こう白頭、漢拏に、統一万才 同胞大登山の集い」の共通旗。西東京・八王子や東京・大田、群馬、兵庫などは各登山クラブの旗をなびかせていた。天候は快晴、絶好の登山日和。皆足どりは軽く、なだらかな勾配の草原の道を進む。

 毎回、参加している静岡・富士市の金満理さん(52)は「いつも力と元気を与えられる。これからもずっと参加したい」と言う。

 神奈川・横須賀市から参加した朱淳泰(65)・゙順喜(61)夫妻は今回で2回目の参加。「子どもは皆、独立したので健康のために夫婦で山に登っている。各地同胞と親ぼくを深めたい」。

 東京・福生市から参加の権孝益さんは81歳。参加者の最年長者。ダイナマイト技師資格を持ち、78歳まで現役で働いていただけに元気一杯で、皆に遅れることなく登っていた。

 八合目から頂上まで1時間足らず。頂上は360度のパノラマの展望台。山々が重なり、はるか彼方には乗鞍、御岳、白山が浮かぶ。ガスがかかっているのが、かえって幻想的な雰囲気を醸し出していた。

ハラボジと一緒

 無事故・安全登山をバックアップするため地元の滋賀からは7人の朝青員が参加していた。金直樹副委員長(28)は「こんなに多く集まるとは思わなかった。同胞のパワー、民族のパワーに圧倒された」という。

 平均年齢52.9歳の中でひときわ、目を引いたのが9人の初級学校の生徒たち。みな、関西地方実行委員会委員長を務めた崔種楽さん(67)の孫と外孫だ。阪神初級学校と和歌山初中級学校に通っている。趣味は、「大好きなハラボジと一緒に山に行くこと」で、幼稚園のころから春夏秋冬、六甲山や甲山に登ってきた。「登山は楽しい。疲れるが頂上に着くと、吹っ飛ぶ!」と口々にいう。頼もしい跡継ぎたちだ。

 参加者たちは下山後、琵琶湖周辺を観光し、夜はホテルで宴会。翌8日は比叡山や京都市内の観光を楽しみ、来年の再会を約束しながら解散した。(尹水鏡、朴明洙記者)