朝鮮文化を残したい/大阪鶴橋にある古書-楽人館


 キムチの臭いがプンプンするような大阪・鶴橋。ここに店を出して12年目の金信昌さん(50)。

 東洋史がメインで、とくに朝鮮関係の本に力を入れている。「在日同胞のもっとも多い街で古書=『朝鮮文化』を発掘し、後世に残したい」との思いからだ。

 古書店主としての経歴はまだまだ浅いが、今や、大学教授や院生など朝鮮を専門に研究する人たちの間では知らない人はいないと言われるほどという。

 解放前から近刊の書まで専門書の在庫が豊富だからだ。今は60年代以前の南北の原書が多く求められていると言う。これに応えるため、常に全国の古書店や即売会などから精力的に収集している。

 「朝鮮研究で必要な本があればぜひ言って欲しい。店になくても何とか探し求めてきます。また家に朝鮮の古書があればぜひ知らせて欲しい、貴重な民族の文化、研究資料を眠らせるのは勿体ない」と金さん。

住所 : 大阪市天王寺区東上町1―47。TEL 06・6774・0741(FAXも)
営業時間 :  年中無休、12時〜午後10時。