春夏秋冬


 22日は冬至。北半球では夜がもっとも長く、昼がもっとも短い日。日本では冬至の日に柚子(ゆず)湯に入ると、風邪をひかずに元気に冬を乗り切れるといわれている。柚子湯は日本に古くから伝わる伝統的なハーブ浴

▼東京都公衆浴場組合では、この日に全都の浴場で恒例の柚子湯を行う。使用するのは日本一の産地、高知県産の特上のユズ。自宅に風呂がある人もこの日は、風邪予防のために近くの銭湯の柚子湯にゆったりとつかり、心も体もポカポカになるのもよいのではないか

▼風邪はウイルスが鼻やのどの粘膜に付着し、細胞に侵入することで発熱する。ウイルスが活動しやすいのが低温・低湿の冬の環境。だから風邪予防として、手洗いとうがい、室内を適度な湿度で保つことなどがあげられる

▼起きている時だけでなく、睡眠中の鼻やのどの乾燥を防ぐことも、風邪予防の1つといわれる。昼間は呼吸や、食物やだ液などを飲み下し口、咽頭、食道を通じて胃に送られるので鼻やのどは湿潤になる。しかし睡眠中は食物や水分の摂取も行われないため、乾燥状態になるからだ

▼眠っている間でも風邪が発症し、進行することがあるのはそのためだ。1つの対応策として「ぬれマスク」がある。マスクを温水でぬらして軽く絞り、上部3分の1を折り返し、外側にして掛けて眠る。口を覆うことで口呼吸を防いで鼻呼吸を促し、マスクの水分を水蒸気として吸い込んで鼻からのどに湿り気を与える

▼これだけで完全な風邪予防となるわけではないが、症状を軽減するには効果があったというのが、筆者の最近の経験である。   (喜)