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第19回朝鮮大学校定期演奏会


 第19回朝鮮大学校定期演奏会(同実行委主催)が1月29日、東京・小平市のルネ小平大ホールで行われ、朝鮮大学校管弦楽団と合唱団、同OBらが出演し、900余人の同胞と日本市民が鑑賞した。

 同定期演奏会は、サークル活動の成果を発表する場として、1981年から毎年開かれているもの。

 第1部は、合唱「祖国よ栄えあれ」で始まり、続いて朝鮮の代表的な民謡「モランボン」が情緒豊かな民族竹管4重奏で披露された。交響曲「我が誇り」(第2、3楽章)も迫力満点で、観客から惜しみない拍手を浴びていた。

 第2部は、昨年の東京都大学吹奏楽連盟アンサンブルコンテストで銀賞を受賞した金管8重奏「稲狩りのうた」で幕を開けた。

 また、洋琴独奏「旅立ち」、民族器楽重奏「ニルリリ」は、民族楽器の持つ繊細な音色を存分に生かした演奏で観客を魅了した。

 最後は全出演者230余人による恒例のカンタータ「鴨緑江」で締め、演奏会は拍手喝采の中で幕を閉じた。

 今年初めて演奏会に訪れたという相吉臣子さん(58、小平市在住)は「学生たちが生き生きと楽しそうに演奏する姿が印象的だった。初めて耳にする曲がほとんどだったが、どことなく日本の曲とメロディーが似ていて懐かしい思いがした。音楽を通じて朝鮮と日本の距離が縮まったような気がした。今から来年の演奏会が楽しみだ」と話していた。

 また、茨城朝鮮初中高級学校の「枝玉教員(57)は「合唱部に所属していた学生時代を思い出し、とても懐かしかった。今日の演奏会を通じ3、4世の若い世代に民族の『心』が脈々と受け継がれているのを感じた」と語っていた。