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ここが知りたいQ&A/朝・日関係で日本側から様々な動きがあるが


前提条件にこだわる/敵視政策転換し、謝罪・補償を

  最近、朝・日関係を巡って日本側から様々な動きがあるようだが。

  柳井外務省次官が1月18日、共和国との非公式接触について明らかにした。小渕首相は1月19日の施政方針演説で、「日朝関係改善の用意」を表明し、1月29日の衆院予算委員会では日朝国交正常化に向け全力を挙げるとの考えを示した。

 マスコミは日本政府の動きを競って報道した。内容を総合すると、朝・日接触は、日本側の申し入れで昨年12月にニューヨークで行われ、1月には自民党議員が北京で共和国の幹部と接触したと言う。

 「審議官レベルの対話提案」「政府高官の訪朝検討」「議員外交も積極活用」などの報道もあり、「対決姿勢一本だった北朝鮮政策の軌道修正」とされている。

  日本政府は共和国に対してどんな政策をとってきたのか。

  きちんとした対共和国政策があったわけではない。あるとすれば一貫した敵視政策だけだ。

 昨年8月の共和国の人工衛星打ち上げを事実確認もしないで「弾道ミサイル」と決め付け対北規制措置をとり、自らパイプを閉ざした。小渕首相は「関係改善」を言いながらも、「ミサイル再発射中止」や「地下核施設疑惑解消」などの前提条件を付けた。米国もミサイルでなく人工衛星と認めている。地下施設問題は米国と協議しており、日本が口出しする性格のものではない。

  日本側の態度が変わった背景は。

  対決姿勢一本の日本外交が通じなくなったからだ。何よりも共和国の原則的な対応があり、国際情勢も変化を迫ったと言える。

 米国と南朝鮮は共和国と対立しながらも朝米協議や四者会談で対話のパイプは繋いでいる。日本だけが共和国と交渉手段を持たず外交で手詰まり状態に陥っていた。朝鮮半島を巡り日本外交は孤立状態だった。

 その上、南朝鮮は「南北優先」から「米朝改善先行」の姿勢を取り出し「日朝国交正常化支持」表明までしだした。「軌道修正」は自主的で独自の判断に基づくものではない。

  共和国の立場はどうなのか。

  日本が敵対しようとする条件では関係改善の考えはないと主張している。

 小渕首相の施政方針演説に対し1月22日発の朝鮮中央通信は、「日本当局者らは『前提条件』を云々する前に、朝鮮人民に及ぼした莫大な被害に対する無条件的な補償からすべきである」と非難した。

 1月31日には朝鮮アジア太平洋平和委員会が備忘録を発表、「双方の関係は最悪の状態に後退し交戦直前の厳しい状態に陥った」と指摘。日本は過去を清算して敵対関係に終止符を打ち、新たな2000年代に入るよう正しい選択をしなければならないと主張した。関係改善、交渉再開のためには、まず日本政府が敵視政策を転換し、過去清算(謝罪と補償)に前向きの姿勢を示す必要がある。