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視点


 「金正日労働党総書記と会えないなら、行く意味がない」。米国の対共和国政策の見直しを進めるペリー政策調整官(前国防長官)が最近、自らの訪朝計画について語った言葉である。

 同氏は昨年11月に任命され、12月の中国、南朝鮮、日本歴訪に続き、4日からは2度目の歴訪をし、中旬に最終報告書をクリントン大統領に提出、その内容説明のため4月ごろの訪朝を検討中という。

 報告書は「核、ミサイル」などの「脅威削減」を求める一方で、対北経済制裁の中止、人道的支援の拡大、共和国を国家として承認するなどの「包括的合意」のための交渉を提言するものと見られる。

 同氏が訪朝し、米国の政策を共和国に説明することは良いことだ。共和国も訪朝受け入れの意向を示しているという。どうせなら報告書作成前に訪朝するほうがベターだろう。結果を持って説明してもそれは押し付けになりかねないからだ。

 李根国連駐在次席大使は「米政府はペリー前国防長官を調整官に任命しながら、われわれには何らの事前協議や情報を与えもしなかった。朝鮮半島関係において朝米関係が重要であるにも関わらず、このように米国は一方的に行動している」(「ハンギョレ21」98年12月31日号)と不信感を表明していた。

 しかし金正日総書記にペリー氏がどうしても会いたいというのは、その指導力をはっきりと認めていることの表れであることは確かだ。 (喜)