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他の「疑惑」作り出せば断固対応/朝米協議合意で共和国外務省スポークスマン


 共和国外務省スポークスマンは18日、朝米間の第4回地下施設協議が2月27日から3月15日までニューヨークで行われ、一連の合意を見たことと関連して、朝鮮中央通信社記者の質問に答えた。スポークスマンは、共和国の招待によって米国代表団が金倉里を訪問し、建設対象を参観することを許すことにしたと言明。その際の「参観料」問題も十分に論議され合意をみたと語った。また米国が今後再び、いかなる他の対象について「疑惑」を作り出し、問題にしてきた場合、共和国は断固、対応することについて明白にしたことを明らかにした。その内容は次のとおり。(朝鮮通信)

 

 今回の協議は、平安北道大館郡金倉里に地下核施設が建設されているのではないかという「疑惑」を米国が持ち出したため提起された。

 周知のように、われわれは朝米基本合意文が採択された日からそれに伴う核凍結義務を誠実に履行してきたし、今も履行している。

 またわれわれは、米国と交戦状態にあるという尖鋭な軍事情勢の要求から、鋭敏な重要対象をすべて全国各地の地下に建設しているということを隠していない。

 金倉里の地下建設対象もそのうちの一つであり、徹頭徹尾、非核施設である。にもかかわらず米国は、われわれが地下に核施設を建設していることを示す「情報」がある、金倉里の対象を「査察」しなければならない、われわれが朝米基本合意文に違反しているようだ、などと突拍子もないことを言ってきた。

 これは、朝米基本合意文に基づき米国が果たすべき義務を履行していない責任を回避するために、共和国を罪人にしたてあげようとする術策であり、共和国の尊厳に対する冒とくであった。

 これについて共和国は、米国が交戦相手である共和国の地下対象をあげて、一部の国で行っているような「査察」を行うというのは、自主権と国家安全に対する乱暴な蹂躙行為として絶対に許すことができないとし、「疑惑」をあえて解決したければ、卑劣な中傷冒とくで共和国を傷つけたことへの政治、経済的補償を当然行わなければならないという原則的立場を一貫して堅持してきた。

 今回の協議で米国側は、われわれの立場の妥当性を認め、われわれの要求を受け入れると約束した。

 これと関連して共和国側は徹頭徹尾、「査察」ではなく、われわれの招待で米国代表団が金倉里を訪問し、建設対象を参観することを許可することにした。

 「参観料」の問題も十分に論議され合意をみた。

 今回、米国が遅からず自らの言い分が誤っていたことに気付き、われわれの要求どおり政治、経済的措置を講じることにしたのは米国にとって幸いなことだ。

 われわれは米国が今後再び、いかなる他の対象について「疑惑」を作り出す場合には、断固、対応すると明白にした。

 今回の協議で合意された事項は、あくまでもまだ紙に書いた文章にすぎない。

 これが実践に移されるか否かは、米国側が自らの約束を守るかどうかに全的にかかっている。

 【注】   共和国は第3回までの協議を通じて、米国のいう金倉里の地下建設対象は、国家安保上きわめてデリケートな対象であり、敵対国である米国に一度開放すれば、二度と本来の目的に使えなくなると主張。共和国を冒とくした代償として3億ドルを補償するか、これに相応する経済的恩恵が与えられれば、特例として「訪問」を許可すると言っていた。これに対して米国は「査察」を要求していた。

 しかし今回の協議では、米国代表団が共和国の招待で金倉里を「訪問」し、建設対象を「参観」することで合意しただけでなく、「参観料」の問題についても十分に論議し、合意した。

 その上で米国は共和国の要求どおり、政治、経済的措置を講じることになった。

 「政治、経済的措置」についてカートマン特使は協議後の共同会見で、ジャガイモ生産に関する2国間共同プロジェクトなど農業分野での協力の可能性を協議し始めたと語り、その詳細を詰める協議を継続すると言明。また報道によると、米国務省のルービン報道官は16日、世界食糧計画(WFP)を通じた食糧支援を検討中だとこの日共和国側に伝えたことを明らかにした。さらに米国の訪問が順調に進めば、経済制裁の一部を緩和するとの意向を共和国に伝えていると言われる。