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朝鮮半島情勢と日米ガイドラインをテーマに参議院議員会館でフォーラム


 「21世紀政策構想フォーラム 第18回政策研究オープンフォーラム」が、朝鮮半島情勢と日米ガイドラインをテーマに26日、参議院議員会館第1会議室で行われた。進藤榮一・筑波大学教授の司会のもと、吉田康彦・埼玉大学教授が基調報告をし、田岡俊次・朝日新聞編集委員、金明守・朝鮮総聯国際局部長が発言した。

 社民党の村山富市元首相、民主党の佐々木秀典議員、自由党の扇千景議員をはじめ国会議員、朝鮮問題研究者ら多数が参加した。

 吉田教授は、「94年の『米朝枠組み合意』をこれまで真面目に守らなかったのは米国側である。だが今回、米国は共和国を対話の相手として真剣に考え始めた。その結果が今回のニューヨークでの米朝協議合意だ。共和国の米国に対する要求は最終的に経済制裁の解除であり、国交の樹立である。共和国の崩壊はありえない。認めないのは日本だけだ」と述べた。

 田岡氏は「今、日本の政界などで先制攻撃論が盛んだが、仮りに北が日本にミサイルを発射すると予告でもしない限り、現実的に先制攻撃は不可能だ。にもかかわらず効果のない先制攻撃論は米・韓から嘲笑を買うだけだ。北の南侵説は日本で盛んに言われているが、韓国では板門店付近の地価が高騰している。韓国民の南侵に対する考え方を表している」と発言した。

 金部長は「朝・日問題が日本の安保問題にすり替えられていることは遺憾だ。日本が『共和国を脅威』に思う以上に共和国は日本を脅威に思っている。共和国には国を守るための軍備が存在するだけだ。朝・日が互いに努力して信頼関係を作っていけば『脅威』は解消される」と指摘した。

 また、村山元首相は「日朝は長い歴史的な関係がある。正常な関係を作ることがアジア全体の平和につながる。それは日本の責任としてやっていくべきだ。危機を煽らず未然に防ぐことが大事だ」と述べた。