視点
4月初旬、神奈川県丹沢の日向山に登り、広沢寺温泉に入浴後、バス停に向かう途中でキジのつがいを見た。近くの畑にいた人に聞くと、雑木林の中に巣を作っているという。こんな人家近くで営巣するのは珍しいというので写真に撮った。
ところで3月26日発の朝鮮中央通信によると、共和国では現在、キジの棲息地域が海抜1500メートル以上の山岳地帯や都市中心部、公園、遊園地、海辺の小島や無人島など全国各所に広がっている。
同通信はまた、平安北道の定州沖の島をはじめ朝鮮西海の多くの島々にヘラサギが群れをなして飛び交い、昨年は数十個の巣を作って多くの卵をかえしたとも報じた。
ヘラサギは国際的に絶滅が憂慮されている渡り鳥で、世界的にも550〜600羽程度しか確認されていない。そのうち、30%以上の190余羽が共和国で確認されているが、その他は繁殖期の行方が分かっていない。
朝日新聞17日付によると、人工衛星を使ったヘラサギの渡りルート調査で、日本野鳥の会などが初めて越冬地から朝鮮半島の繁殖地までの追跡に成功。4羽が朝鮮半島の非武装地帯内にいることが分かった。1月と3月に越冬地の台湾で4羽、香港で8羽に送信機を装着。うち4羽が約2000キロ北上し、非武装地帯に到着した。
非武装地帯は分断の象徴ではあるが、「自然の宝庫」になっている。統一実現後も、自然はそのまま残したいものだ。(喜)