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「外国人学校卒業者の名古屋大学への受験資格を求める会」が結成


 名古屋大学の教員と学生らによる「外国人学校卒業者の名古屋大学への受験資格を求める会」(代表=池内了・理学研究科教授)が4月26日、結成された。呼びかけ人となっているのは現在まで教授、助教授、講師、大学院生ら20余人。

 結成に際して同日、名古屋市の同大キャンパスで開かれた第1回セミナー「見直そう! 大学・大学院入試」には、30余人の教員、学生らが参加した。

 まず、代表の池内教授が会結成の趣旨、要望事項について説明。「外国人学校卒業生に国立大の受験資格がない現状を、国立大に勤務する者として恥ずかしく思う」と指摘、今後、大学内で力強く運動を繰り広げていこうと呼びかけた。

 次に、教育学部の馬越徹教授が「外国人学校卒業者の受験資格―すぐにでも門は開けることができる」と題して基調報告し、「文部省の論理は破綻している」と指摘。「受験資格を認める問題は大学の自治権に関する問題」だとして、大学の評議会、教授会がただちにこの問題に取り組むべきだと強調した。

 続くパネルディスカッションでは、活発な意見交換が行われた。パネリストの一人、同大大学院生の洪順姫さんは、昨年国連人権委員会でこの問題について訴えてきた経験を語った。

 「求める会」では今後、賛同人を幅広く集め、総長、評議会、各学部・研究科の教授会に、同大が外国人学校卒業生を受け入れるための措置を取るよう働きかける運動を行っていく。同大と大学院には97、98年度に朝高、朝大卒業生からの出願があったものの十分な議論もなく事務的に願書が返送され、学内から「不誠実な対応」だとの声が出ていた。

 このような国立大教職員、学生らによる運動は京大、阪大、東大、東京外大、横浜国立大などでも行われている。(関連記事)