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心身障害児を抱える同胞家族のネットワーク、ムジゲ会がピクニック


 心身障害児を抱える同胞家族のネットワーク、ムジゲ(虹)会のピクニックが16日、東京・葛飾区の水元公園で行われ、会員家族、朝鮮大学校師範教育学部保育科の学生ボランティアら20余人が参加した。

 95年10月に結成された同会は、月1回の定例会と2ヵ月に1回の会報を通じて会員同士の親ぼくを深めて来た。今回のように野外で遊ぶイベントも年に1回ほどの割合で開いており、3月には専門家を招いて初の懇談会も行っている。

 これまでも、野外イベントを行う際には同胞ボランティアが同行してきた。今回も、朝大保育科や専門学校に通う学生をはじめ12人が、ボランティアとして子供たちの遊び相手を務めた。

 朝から小雨がパラつき肌寒いあいにくの天候だったが、子供たちは元気いっぱいに楽しく遊び、親たちは昼食後、参加した会員以外の同胞、関係者らと懇談する場を持った。

 会員らは、日常生活で感じる疎外感や問題点などを打ち明けながら、障害者問題に対する同胞社会の理解がもっと必要だと口々に強調。組織の役割や地域同胞社会のあり方まで含め、すべての同胞に温かい同胞社会を築くためにはどうすればいいか、話し合った。

 ボランティアとして参加した金星○さん(25、○は人偏に愛)は、児童福祉の専門家を目指し、この春から専門学校に通っている。「昨年11月の同胞の生活と権利シンポジウムが、今の道を選ぶうえで大きなきっかけとなった。今日、初めて障害を持つ子たちと触れ合ったが、まだまだ分からないことばかり。でもこうして触れ合うことから理解が始まると思う」と話していた。

 また朝大保育科2年の金正愛さんも、昨年11月のシンポ以来、福祉の問題に関心を持つようになったという。「自分から志願したものの、初めての経験とあって不安だらけ。2日前からドキドキしていた。実際に今日、障害児たちと接してみるとどうすればいいのか分からず戸惑うことも多く、自分の知識不足を痛感した」と語っていた。