朝銀、関東・甲信越でも合併/日本全国で5広域信組へ
関東・甲信越ブロックの各朝銀信用組合が合併・再編成され、「朝銀関東信用組合」(仮称)となることが21日、各朝銀の発表により明らかになった。これで日本全国の朝銀は、朝銀近畿信用組合と、先に発表された3ブロックでの合併で出来る信組を合わせ、計5つに統合されることになった。今回の合併・再編では、日本の預金保護法の適用により預金は全額保護され、ほかの業務も通常どおり行われる。在日本朝鮮信用組合協会の李庭浩会長は、今回の措置に際して談話を発表(7面に詳報)。来年3月ごろまでに合併・再編を完了させ、5つの広域信組による新たな体制をスタートさせる予定であることを明らかにした。
発表によれば、関東・甲信越ブロックでは、朝銀神奈川、埼玉、茨城、栃木、群馬が合併して「朝銀関東」となり、これに東京、千葉、新潟、長野の各組合が事業譲渡する。本店は神奈川に置く予定。
これに、すでに合併を終えた近畿地方の朝銀近畿と、これから合併・再編される北海道・東北ブロックの「朝銀北東」(仮称)、東海・北陸ブロックの「朝銀東海」(同)、中四国・九州ブロックの「朝銀西」(同)を合わせ、朝銀は計5つの広域信組に統合される。
朝銀は一連の措置により、複雑さを増す日本の金融情勢に能動的に対処し、21世紀にさらなる発展を目指す。
朝銀は設立後、同胞の企業活動と生活に根を下ろして発展してきたが、バブル崩壊後の不況と金融不安などにより、一部の組合で経営が悪化した。
また、「日本版ビッグバン」と2001年のペイオフ実施など日本の新しい金融法の施行により、経営の合理化、効率化を推進する必要性も増した。
朝銀では今回の措置により、業務を中断することなく経営基盤の強化を図るとしている。
なお、預金口座番号は当面、変更されず、通帳、証書、キャッシュカードも従来のものを使用できる。
※ペイオフ 倒産した金融機関の預金者に対し、預金保険機構から一定額の払い戻しを行う制度。対象は預金元本に限られ、上限は1000万円。2001年3月に実施されるまでは、預金は全額保護される。