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大阪で第5回中央オモニ大会/「21世紀と母親」テーマに


 第5回中央オモニ(母親)大会が5月29日、大阪市で開かれた。1994年以来、5年ぶりに開かれた大会のテーマは「21世紀とウリ(私たち)オモニ」。女性同盟中央の金一順委員長をはじめ各地の女性同盟活動家らと各学校オモニ会会長、役員ら430余人が参加した。

 大会では◇家庭での子育てで子供たちの民族性をいかに育むか◇朝鮮学校の民族教育をいかに守り発展させていくか――が主に議論された。そして、(1)大会参加者が朝鮮学校の処遇改善を求める要請ハガキを文部省に送る(2)夏に開かれる国連人権小委員会に女性同盟の代表を派遣し朝鮮学校の差別解消について訴える――ことが決議された。

 また、◇オモニたち自身がまずしっかりとした朝鮮人として生きる◇学校のオモニ会、地域の女性同盟と力を合わせて1人でも多くの同胞の子供たちを朝鮮学校に受け入れるようにする◇学校と協力して児童・生徒のためになる活動を多彩に行う◇教育権拡大運動にオモニたちが能動的に参加する――などを内容とするアピールが採択された。

 大会1部では、女性同盟の金委員長のあいさつに続き、朝鮮大学校政治経済学部の呉民学教員が「21世紀の在日同胞社会の展望について」、同教育学部保育科の愼栄根主任が「21世紀とオモニたちの役割」と題してそれぞれ提言をした。2部のシンポジウムでは、オモニ会が学校の権利拡大運動を根強く行い、行政当局と交渉した例や、日本学校に子供を通わせている地域の同胞女性らがイベントを通じて交流を深めた経験、日本市民との地域交流などの経験談が披露された。

 「ボーダーレス化が進む21世紀は多国籍化、無国籍化の時代ではなく、むしろ民族活性化、民族自主の時代だ」(呉教員)。「子供たちが母親の影響を受けやすい現在の社会構造の下で」(愼主任)、21世紀を生きる子供たちにいかに民族性を継承していくか、母親の役割はますます求められる。シンポではこうした提言に基づき、同胞社会で今後も代を継いで民族性を育んでいくためには、子育てと直接関わることの多いオモニたちがまず朝鮮民族としての誇りを抱くこと、また新たな発想で様々な運動の幅を広げて行く必要があることなどが確認された。