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神奈川・第37回日朝友好展/絵画、書、彫刻など230点、100人が出品


 日朝友好展第37回展覧会(主催=同運営委員会、後援=神奈川県、横浜市など)が1〜6日、横浜市民ギャラリーで開かれ、延べ1800余人の朝・日市民らが観覧に訪れた。

 1960年の第1回展以来、神奈川の朝・日芸術家、愛好家、市民らの協力によって地道に続けられてきた同友好展には毎回、ジャンルを問わず多彩な作品が出品されているが、今回も絵画、書、彫刻、工芸、写真、詩歌、生け花など230余点が出品され、出品者も100人を越えた。

 また昨年初めて神奈川県内の朝・日児童生徒の書の展示が行われたが、今年は絵画にも幅を広げ、児童生徒の作品だけのコーナーも設けられた。

 一昨年から期間中、会場内で文化フォーラムも開かれている。今回は5日、歴史評論家の朴春日氏が「朝鮮通信使と江戸文化(江戸時代の日朝交流史)」と題して講演し、50余人が参加した。

 運営委員会の岩田昭三郎事務局長は「今回初めて出品した人も多く参加者の幅が広がった。また朝・日関係史を扱うフォーラムは、日朝関係への理解を深めることができると好評だ」と話す。

 また邵元玉実行委員長は「39年前、在日同胞と日本の画家たちが草の根の国際交流をしようと始めた小規模な展示会がこのように長い歳月を重ねるとは。やはり大切なのは人と人の心の結び付きだと思う。中断の危機も何回かあったが、朝・日友好を願う芸術家たちの志で乗り越えてきた」と、感慨深げだった。

 フォーラムに初めて参加した木川善子さん(47、小学校教員)は「子供たちの作品も多いので、受け持ちの子供たちにも見せたいと思った。普段から学校でも在日朝鮮人問題に力を入れており、異文化との触れ合いの大切さ、違いを知ったうえで認め、楽しむことを教えている。今日の講演でも、文化交流の大切さを学ぶことができた」と感想を語った。