盧泰愚の「回顧録」を非難/祖統委書記局長
11日発朝鮮中央通信によると、祖国平和統一委員会(祖統委)書記局の安京浩局長は、盧泰愚が南朝鮮の「月刊朝鮮」5月号に掲載された「肉声回顧録」で、北を中傷したことと関連して談話を発表し、次のように指摘した。
盧はこの中で、南北高位級会談第5回会談(91年12月11〜13日)のためソウル入りした北側代表団団長と会い、話してもいない「6・25戦争」(朝鮮戦争)について話したと述べた。
われわれはこれを、南北の和解と団結に向けた民族の志向に水を差す発言と見なし、断固非難する。
私は、当時の高位級会談北側代表団スポークスマンとして、盧の発言の真相を明らかにせざるを得ない。
当時、盧は北側団長に、7000万国民の願いが反映された南北合意書の採択は、南北の最高責任者が決断して高位級会談開催へと導いた結果であり、金日成主席が民族の願いを重んじ、南北関係改善の決断を下したことに心から敬意を表すると語った。
さらに、主席とは最高責任者という点で共通点があるかもしれないが、解放後から現在まで、分断という状況下で民族をしっかりと導いている主席と自分とでは比べようもないとも述べ、統一問題を解決し、その栄光を主席にまず捧げたいというのが自分の真の思いだと語った。
この内容は、労働新聞91年12月14日付にも、会談を取材するためにソウル入りした北側記者の記事に紹介された。
盧の発言はまったくのねつ造にすぎない。ただちに謝罪し、発言を取り消すべきだ。
金丸氏訪朝時の事実わい曲でも/朝鮮中央通信
11日発朝鮮中央通信は、盧泰愚が「肉声回顧録」で、90年9月に自民党代表団団長として平壌を訪問した故金丸信元副総理と会った時の話だとしている部分が事実に反すると述べ、次のように指摘した。
盧は、平壌訪問後にソウル入りした金丸氏と会った際、共和国と日本代表団が合意した8項目について、自分の意志ではなく北の要求によるものではなかったかと質問し、金丸氏が「そうだと言った」と述べた。
朝鮮労働党と自民党、社会党(当時)の3党共同宣言は、互いの自主権と尊重、平等、互恵の原則に基づいて作成された朝・日関係改善のための歴史的な合意文書であり、どちらか一方の「主張」や「要求」ではなく、双方の利益とアジアの平和と発展に対する共通の願いが反映されている。
とくに、南北が対話を通じて平和的に統一を実現することが朝鮮人民の民族的利益に合致すると認め、これを明文化したものだ。
盧は、北に誘惑され、自分たちを無視して平壌を訪問したのではないかと問い詰めると、金丸氏が心から「謝った」と述べたが、政治的信条が強いと認められていた金丸氏が誘惑に乗り、盧に「謝った」というのは道理に合わない。
金丸氏は、南当局が3党共同宣言の採択に抗議し、盧泰愚が足を引っ張るが、「私は自らが行くべき道を進む」と言って、共和国との合意事項を現実化していくことを再三表明した。
その時から9年が過ぎ、金丸氏も故人となった今になって、すべての事実をわい曲する妄言を吐くのは卑劣な行為であり、盧は速やかに謝罪すべきだ。(以上朝鮮通信)