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創立35周年迎えた静岡初中/同胞たちの力で設備一新


 静岡朝鮮初中級学校創立35周年記念同胞大祝典が5月30日、同校グラウンドで行われ、総聯本部の朴震秀委員長をはじめ県内の同胞と活動家、同校卒業生と在校生、保護者、また市議や日本学校の校長、地域の日本市民ら700余人で賑わった。

 1月からこの大祝典を目指して「民族教育発展5ヵ月運動」を行ってきた総聯県本部管下の同胞らはグラウンドなどを大々的に改修し、一部設備を新設してこの日を迎えた。

 1部の記念式典では朴委員長が挨拶し、5ヵ月運動の間、県に唯一ある朝鮮学校のために奮闘した同胞らの成果を称えた。また中島学区連合町内会の生熊剛郎会長が来賓挨拶、同校の金亜哲校長が記念報告を行った。

 さらに朝銀静岡の安海権理事長と愛校会の卞長春顧問、静岡県青商会の趙顕達会長が、新設された教育設備の目録を金校長と関係者に手渡した。現在まで学校運営のために大きく貢献してきた県商工会の周末男会長と教育会の朴英植会長には、全教職員と児童生徒の名前で花束が贈られた。

 2部の記念フェスティバルでは、各支部と分会、団体による屋台、売店が軒を連ね、仮設ステージでは同校の全児童生徒が出演する音楽舞踊総合公演と総聯、女性同盟中部支部によるコーラス、同校教職員による出し物が披露された。

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 この大祭典を成功させることは、1月から行われてきた「民族教育発展5ヵ月運動」の目標の一つでもあった。この間、静岡の同胞たちは運動の目標に従い、来年度の新入生を1人でも多く受け入れようと奔走する一方、連合同窓会組織である「愛校会」を再整備して「オモニ会」を強化、「アボジ会」を新たに作ることを決めた。

 また教育設備の問題、日本市民らの理解と支持を得る問題、助成金増額など行政当局と交渉する問題を核とする「3大環境整備活動」を積極的に推進し、母子家庭など経済的に困難な同胞家庭に支援金を給付するための「同胞児童教育基金」を新たに作った。 とくに今回、重点的に力が注がれたのは教育設備を充実させることだった。グラウンドとフェンス、外壁を改修し、コンピューター室を整備したほか、放送室から各教室にテレビ放送ができる設備も新たに設置するなど、地域同胞が力を合わせて子供たちの教育環境整備を成し遂げた。

 なかでも一番の大変身はグラウンドだ。改修前の同校グラウンドは一度雨が降ると水が溜まって2〜3日は使えないだけでなく、砂利に小石が混じった状態だったため怪我をする危険性が高く、クラブ活動などに大きな支障を来していた。

 グラウンド改修には1000万円以上の予算が見込まれたが、同胞たちは討議を繰り返した末、子供たちのためにはやるしかないと改修を決定。資金を出し合い、集めて回った。その過程で「どうせなら徹底的に」と、予定になかったフェンスや砂場、水道などの工事も行うことにした。

 昨年、サッカーの練習中に転び、怪我をしたという金信永君(中1)は「以前は部活の前に必ず石拾いをしなくてはならなかった。これでもう怪我をする心配もなく、石拾いもしなくていい」と大喜びだった。