板門店将官級会談/米、南朝鮮の謝罪要求
南の戦闘艦船侵犯/「北方限界線」認めない
【15日発朝鮮中央通信=朝鮮通信】 朝鮮西海岸で起きた南朝鮮当局の軍事挑発によって、朝鮮半島でいつ戦争が起こるか分からない一触即発の危険な事態が醸し出されていることと関連して15日、板門店で共和国側首席代表の李賛福中将と米軍側首席代表間の双方軍部将官級会談が行われた。
南朝鮮当局は4日から今日までの10日間、黄海南道康○(○は令に羽、カンリョン)半島西南の共和国領海深くに海軍艦艇を侵犯させ、漁業を行っている共和国の漁船を威嚇、彼らの平和的で正常な活動を妨害した。
挑発行為に対処した朝鮮人民軍海軍警備艇の自衛的行動にもかかわらず、1日最高14〜20余隻の相手側戦闘艦船が共和国側水域に入り、共和国の海軍艦艇の正常な巡察行動を妨害して、数回にわたって共和国の海軍艦艇に体当たりしてきた。
15日9時15分ごろには、20余隻の艦船が共和国の艦艇に銃砲射撃を加えるなどの極めて重大な挑発行為を行った。
米軍側首席代表は会談で、いかにも共和国の艦船が水域を越え先に侵犯して、今回の事件を起こしたかのように主張し、責任を共和国側に転嫁しようとした。
今回の事件は、南朝鮮海軍艦艇の共和国側水域侵犯と挑発によって始まった。
南朝鮮国防部長官と合同参謀本部議長が主導して今回の挑発事件を謀議し、9日からは「体当たり攻撃作戦」をとり、正常な勤務を遂行している共和国の警備艇に体当たりするよう指示し現場で直接指揮した。
今回の事件の基本的な責任は南朝鮮当局にある。
また米保守強硬勢力の黙認下で行われているだけに、米国にも避け難い責任があるのは当然だ。さらに南朝鮮地域の軍権を直接行使している米国が、南朝鮮当局と一緒になって共和国がいかにも南侵したかのように世論を操作しているのは容赦できない。
また、共和国側首席代表は、停戦協定より西海岸の5つの島だけを相手側が管理するようになっており、相手が勝手に設定した「北方限界線」は到底認められないと反論した。
この挑発行為は、朝鮮半島で新たな戦争を起こす導火線に火を付けるための計画的な策動だ。
米国は共和国を先制攻撃するための「作戦計画5027」を作り上げた。
また、沖縄の米海兵隊を待機状態にし、無人航空機と精密誘導爆弾など最新兵器と装備を南朝鮮駐屯米軍に配置した。
このような状況から、西海岸の共和国側領海で行われている軍事的挑発が、何のために行われているかは明白だ。米国が主導するユーゴ空爆が終了したのと時を同じくして、南朝鮮海軍の戦闘艦船数十隻が軍事挑発を行ったのは、あくまでも戦争を起こそうとする米国の下心をそのまま示している。
米軍側首席代表は、自らの主張に固執することができなくなり、双方の艦船を同時に撤収させようと語った。
共和国側首席代表は、南朝鮮海軍艦艇が共和国の水域に侵犯したのだから当然、彼らが撤収しなければならず、われわれは共和国の当該水域で堂々たる自主権を行使すると語った。
米国と南朝鮮当局は、人民軍の意志を正しく知り、共和国側地域に侵犯したすべての艦船を即時撤収させ、謝罪すべきだ。また世論をごまかす行為を止め、今回の挑発事件について全面的な責任を取るべきだ。
これ以上、自らの主張に執着することができなくなった米軍側首席代表は、双方合意の前例を無視し、11時45分ごろ、急に退席した。
1隻沈没、3隻が破損
南艦船が150発の砲射撃、7000発の銃撃
朝鮮中央通信は15日、南朝鮮艦船の銃砲射撃と関連し、次のような報道を発表した。
南朝鮮当局は15日、康○(○は令に羽、カンリョン)郡双橋里南東方の共和国領海で朝鮮人民軍海軍艦艇に体当たりし、艦艇を沈没させ、銃砲射撃を加える武力挑発行為を働いた。
15日朝には12隻の戦闘艦船を再び共和国領海に侵入させ、8時56分、南朝鮮軍戦闘艦船に体当たり式攻撃作戦に移行するよう指示を下した。
これに従い、戦闘艦船は9時5分から攻撃隊形を編成して起動しはじめ、9時12分、故意に共和国艦艇に体当たりし、150余発の砲射撃と7000余発の機関銃射撃を加えた。
無謀な武力挑発によって人民軍兵士の生命が重大な脅威にさらされ、艦船1隻が沈没し、3隻が破損した。武装挑発が拡大しなかったのは、全面的に人民軍兵士の忍耐力と自制力の結果である。
南朝鮮当局は、自らの武力挑発がもたらした重大な結果について即時、謝罪すべきだ。 (朝鮮通信)