視点


 最近、台湾当局者が「2つの中国論」を唱えたが、中国は一貫して「1つの中国論」を原則としてきた。「1つの中国の原則を堅持することは、平和的統一を実現するための基礎と前提」(江沢民主席)となるからだ。

 さて、話を朝鮮半島に移そう。

 1980年の朝鮮労働党第6回大会で金日成主席は、南北に現存する2つの思想と体制をそのままにして連邦国家を形成する連邦制統一を提唱。90年10月には第2回南北高位級会談の南北代表と会見し、1国家、1民族、2制度、2政府に基づく連邦制方式を提案した。93年の「全民族大団結10大綱領」は同じ民族として共存、共栄、共利を図ろうとしている。金正日総書記は自主、平和統一、民族大団結の祖国統一3大原則、連邦制統一案、全民族大団結10大綱領を統一3大憲章と規定した。

 一方、90年から南北、海外の民間が集い統一問題を論議する目的で開かれている汎民族大会では、民族大団結に基づく連邦制統一を支持してきた。

 今年も祖国解放記念日である8月15日を前後して統一大祭典・汎民族大会が予定されている。同祭典共同準備委員会は最近発表した決議文で、民族の自主と大団結で統一を達成することを決議。南朝鮮当局が「国家保安法」を撤廃し、汎民族統一大祭典を保障すれば、南北政治会談の門が開かれると指摘した。

 下半期に南北関係が動くか否かは南当局の対応にかかっている。(聖)