時事・解説/汎民族統一大祭典きょう開幕


 「民族の自主と大団結のための99統一大祭典・第10回汎民族大会」(汎民族統一大祭典)が今日、開幕する。今大会は10回目という節目であるとともに、初めて祖国統一汎民族連合(汎民連)南側本部代表を迎えて行われる、文字どおり「北、南、海外の3者連帯が完璧に成し遂げられた」(安京浩・北側準備委員長)、民族の大祭典である。(根)

 

3者連帯完ぺきに達成/汎民連南側本部初参加

10年目の実現

 汎民連南側本部は、海外(1990年12月)、北側(91年1月)両本部の結成から遅れること4年、95年2月に結成された。しかし、これまで代表派遣は実現していない。この間、祖国統一汎民族青年学生連合(汎青学連)南側本部・「韓国大学総学生会連合」(「韓総連」)代表の肩書で大学生が参加したり、民主化実践家族運動協議会や天主教正義具現全国司祭団など在野団体から参加するケースはあったが、汎民連南側本部代表としての参加はなかった。

 汎民族大会の趣旨は「北、南、海外の全民族が統一の旗印のもとに団結し、90年代に連邦制統一を実現する」ことだ。これは第1回大会からの一貫したテーマである。当時の盧泰愚「政権」は民間による統一運動の盛り上がりを抑えようと激しい弾圧を加えていた。こうした中、民間レベルで全民族が一堂に会する場を設け、統一問題を話し合うことで1日も早い統一実現につなげようとの思いから始まった。

 その後、9年にわたり、民族自主・大団結と連邦制統一実現というスローガンのもと、統一の必要性を内外に訴え続けてきた。昨年は民族の和解と団結、統一をテーマに掲げた。

 だが、南の歴代「政権」のたび重なる弾圧によって、南側代表の大会参加は阻まれ、第3国を経由しての訪北や、分散開催を余儀なくされることもあった。

 汎民連南側本部は今回、「今大会を何としても、北、南、海外の3者が一堂に会する民族共同の統一大祭典にしたい」との思いから、当局の弾圧をかいくぐって代表を派遣した。これによって、民間統一運動の求心体として誕生した汎民連の北、南、海外すべての代表が一堂に会し、統一問題を直接論議できる。

 

自主と大団結で

 汎民族大会は、88年に南の在野人士1014人が提案し、北がこれに応じて実現した。90年8月15日に板門店で第1回大会が開かれて以降、毎年8月15日を前後して開かれている。

 今年の大会開催は、3月28〜29日に北京で開かれた汎民連共同議長団会議で、初めて議題として取り上げられた。汎民連海外本部と傘下各地域本部は6月2日に海外準備委を結成し、名称を「民族の自主と大団結のための99統一大祭典・第10回汎民族大会」と発表。13日には南、7月1日には北でも準備委が結成された。

 7月5日には共同準備委が発足。△北、南、海外の汎民連組織の連帯のもとに催す△期間は8月13〜16日△テーマは「民族の自主と大団結」△共同行事として、民族の自主と大団結のための板門店3者連合大会、第4回汎青学連総会などを催す――など、具体的な内容も発表された。

 そして今月7日、汎民連南側本部顧問の羅昌淳、徐○哲(○はさんずいへんに亘)両代表、民主主義民族統一全国連合の李星雨、姜亨求、朴祺洙各代表の計5人が空路訪北。先に到着した汎青学連南側本部・「韓総連」の黄ヘロ代表(延世大4年)も合流した。

 羅代表は、7日の祝賀宴の席で「様々な行事の席で、南の愛国民衆と汎民連の統一念願を込めた民族自主と大団結の叫びを上げることで、大会を盛り上げたい」と、抱負を語る。