第21回初級学校サッカー大会・鹿島/東京第5が初優勝


 同胞少年サッカー選手にとって最大の祭典である第21回在日朝鮮初級学校学生中央サッカー大会が、1〜3日に茨城県の鹿島グリーンランド競技場で行われた。今回は、大会史上最大となる53校(48チーム)、1000余人の選手が、地方予選を勝ち抜いて参加。父母や在日同胞らの声援を受けながら、熱戦に次ぐ熱戦を繰り広げた。結果は、東京第5が1部で初優勝した。前2回の大会を連覇した西東京第1に続き、優勝旗は3年連続で関東勢の手に渡った。2位は大阪第4だった。

 

 競技は、初日にまず3チームずつ16組に分かれて予選リーグを行い、2日目に3部に分かれてのトーナメント、3日目に各部の順位決定トーナメントが行われた。

 2日目を終えて、1部リーグで8強に残ったのは東京第4、茨城、神奈川、東京第5の関東勢と大阪第4、北大阪、尼崎、京都第1の近畿勢。最終日のトーナメント1回戦はいずれも関東勢と近畿勢の組み合わせとなり、「東西対決」の様相を帯びた。決勝戦も、前回2位の東京第5と大阪第4との対戦となり、7年振りに東西の顔合わせとなった。

 優勝候補の筆頭に挙げられていた東京第5は、ここまで安定した試合内容で快進撃。準決勝では神奈川に先制されて苦戦したものの、3−2で逆転勝ちした。

 一方の大阪第4は、ぎりぎりの試合を続けながらも、気迫で勝ちを引き寄せていた。

 試合では、前半2分、東京第5の金宏栄選手がスピードあるドリブルで4人を抜き先制。東京第5は18分にもPKで追加点を挙げた。その後も形勢は変わらず、2−0で試合終了。

 東京第5は大会通算24得点(2失点)の圧倒的強さで、初の栄冠を手にした。

 主将の金英健選手は、「皆が良く走り、団結してたたかったので優勝できたと思う」と話していた。

 また金宏栄選手のオモニ、崔丁任さんは、「あまり感動して、言葉が出ない」と喜びの涙を浮かべた。