ニュースPICK-UP
在日 福島の5市議会、同胞高齢・障害者−無年金状態の是正を
芥川賞に同胞作家
北 労働新聞論評−関係改善は米次第
南 金剛山観光、釜山からも
北の同胞に卵を-南の畜産組合がキャンペーン
釜山−9000余万年前の恐竜化石発見
日米 20日からの米日共同演習−朝鮮半島有事想定か
2月には5万人参加の統合演習も
在日/
福島県下の複数の市議会が昨年の12月議会で、無年金状態に置かれている同胞高齢者や障害者への差別是正、救済措置を求める意見書や請願書を採択したことが、今月14日までに明らかになった。
日本政府に差別是正を求める意見書を提出したのは会津若松、喜多方、原町(以上22日)、福島(21日)の各市議会。当該市が、政府の差別が解消されるまで何らかの財政措置を講じるよう求める請願書を採択したのは、白河(24日)、会津若松(22日)、福島(21日)の各市議会。総聯福島県本部では昨年8月から県下10市を対象に運動を行っており、対象同胞探しや議員に対する要請活動を行ってきた。県下で財政措置を講じている自治体がないことから、同本部では今年も引き続き運動を進めていく。
芥川賞に同胞作家
第122回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)が14日、決まった。芥川賞に選ばれたのは、大阪・生野区の靴製造業、玄月(げんげつ、本名=玄峰豪)さんの「蔭の棲みか」。大阪市東部の在日同胞が多く住む町を舞台に、旧日本軍での戦争体験を持つ同胞高齢者の視点から、周囲の人々の群像を通して変容する「在日の町」の姿を描いた。
芥川賞選考委員の宮本輝氏は「過渡期にある在日の人たちの生きざまを微妙に表現した作品」と評価。玄月氏は「大阪の在日の町の再生と新陳代謝を描いた。やったね、という感じ。うれしい。在日という特定のスタイルに自らを閉じ込めず、常に人間の不可解さを追求したい」と語った。
北/
労働新聞論評−関係改善は米次第
労働新聞12日付は論評で、2000年、朝米関係の肯定的な変化如何は米国の態度と立場にかかっていると強調した。
論評は、これまで朝米両国の間に敵対関係、交戦関係が持続してきたのは、全面的に米国の責任であるとして「米国が真に朝鮮半島の緊張を緩和し、平和を保障する意思を持ち、われわれと関係を改善する立場ならば、いくらでも対朝鮮敵視政策を是正することができるだろう」と指摘した。また、米国が侵略的な対朝鮮政策を変えるうえで重要な問題は南朝鮮から米軍を撤退させることだと強調しながら、「米国は朝鮮の新たな平和保障システム樹立の要求に応じるべきであり、朝鮮問題の解決において自らの義務と責任を自覚し、なすべきことをすべきである」と指摘した。
南/
南の現代峨山が推進している金剛山観光に、2月から釜山港発着のコースが加わる。現在、江原道の東海港から運行中の観光船3隻のうち、「現代楓嶽号」を来月中に釜山港から出港させると11日、現代峨山と現代商船が発表した。
現代グループは、釜山発着便を始めることにより、慶尚道や全羅道など南部地方の観光客、釜山を訪れる年間60余万人の日本人観光客の誘致をねらう。
南朝鮮の畜産業協同組合忠清南道支部が14日、大田市中区の忠清南道庁前で「2000年、2000万同胞に2000万個の卵を」と題し、道庁職員を対象に、北の同胞を支援するための募金キャンペーン活動を行った。
同支部では2000個の卵を用意し、募金者には卵を分けた。これまで1700万ウォンを集めた同支部では、目標額の2900万ウォンが集まり次第、北の同胞への支援金として寄託する予定だ。
南の報道によると、釜山市南区龍湖3洞の海辺で恐竜の足跡と推測される化石40余個が発見された。12日、釜山大学地質学科の金ハンムッ教授が1〜1,6メートルの足跡が発掘されたと明かした。
化石は、中生代白亜期の9000余万年前のものとされる。化石が発見された岩のそばには、火山弾の痕跡も同時に発見され、近くの長子山で起こった大規模な火山噴出を避け、恐竜が海に逃げたと推測される。
金教授は「とかげ形の骨番を持った龍盤類の恐竜ではないか」と指摘しながら「最近影島と馬山、固城郡の海岸で、恐竜の化石が発見された点から見ても、朝鮮南海の東部海岸地帯に、恐竜が集団生息したものと推定される」と語った。
北では94年に黄海北道で、1億8000万年前のものと推測される恐竜の足跡が初めて発見されている。
日米/
20日からの米日共同演習−朝鮮半島有事想定か
報道によると、20日から10日間、陸上自衛隊中部方面隊で実施される米日共同演習「ヤマサクラ37」で、敵軍が中国地方などに侵攻、陸自と米軍が共同で撃退するシナリオを想定していることが、在日米陸軍のホームページで明らかになった。山深い中国地方などを舞台に設定することで、朝鮮半島での戦闘への応用を考えているのではないかとみられている。
ヤマサクラは1982年から実施されているコンピューター利用の指揮所訓練だが、シナリオが判明したのは初めて。「不注意による掲載」(在日米陸軍)だとして、ホームページからはすでに削除された。
2月には5万人参加の統合演習も
報道によると、昨年5月のガイドライン関連法成立を受けた、初めての米日共同統合演習(指揮所演習)が2月16〜24日に実施される。「周辺事態」から「武力侵略」にいたるまでを想定した日米初の図上演習で、米軍約1350人、自衛隊約5万人が参加する。日本周辺で武力紛争が発生するなど「周辺事態」の段階が初めて想定に盛り込まれたため、米軍への施設提供や後方支援活動、邦人輸送、国内でゲリラ活動が起きた場合の対応なども取り込まれる。