ニュースPICK-UP
在日 各地で新春講演会/朝鮮半島情勢、日本経済の展望など
北 労働新聞が非難/「一時金」は言語道断
大同江を利用、160キロの水路建設中,西部の農業用水確保へ
南 男子1000メートル、南の崔選手/スケートでアジア新
国際 国際的な人道支援を/震災NGO、センター設立へ
ロシア外相が2月に訪朝/豪政府高位級代表団も
在日/
新年恒例の新春講演会が、全国各地で行われている。講演会では、朝鮮半島をめぐる最近の情勢と、新年に総聯が力を注いでいく課題、日本経済の見通しなどが言及された。
15日、横浜市のパシフィコ横浜で行われた神奈川同胞新春講演会では、朝米の関係改善、イタリアとの国交樹立など最近の朝鮮の外交政策の現状や展望について言及された。
川崎商工会副会長の権瑛基さん(46)は、「朝鮮半島をとりまく情勢の変化に、はっきりした展望を見いだせた。今年は景気が悪いことに逃げこむのではなく、祖国と組織を愛する同胞たちのネットワークを広げていきたい」と話していた。講演会は来月初旬まで各地で行われる。(各地の日程)
労働新聞17日付は、日本政府・自民党が旧日本軍軍人・軍属として駆り出された旧植民地出身者に対する「一時金」支給対象を、朝鮮民主主義人民共和国出身者にまで拡大することを決めたことを論評。「共和国に対する日本の過去の補償問題は白紙状態にある」、「いくばくの慰問金ではなく、朝鮮人民に及ぼした人的、物的被害全般に対する政府の謝罪と補償を通じてこそ解決できる」と指摘し、「軍人・軍属にだけ慰問金を支給することは、言語道断」と非難した。
また論評は、植民地時代に被った被害について、「600万人に奴隷労働を強要し、100余万人を殺りくし、20万人の女性を『従軍慰安婦』として、日本軍の性奴隷として利用」、「数十万点の国宝と文化財、莫大な量の自然資源と生産物など物的被害は天文学的な数字にのぼる」と強調した。
大同江を利用、160キロの水路建設中
西部の農業用水確保へ
朝鮮中央通信によると、朝鮮・平安南道の价川から南浦市の江西区域と龍江郡にまたがる台城湖までの区間で、約160キロにわたる水路工事が進められている。閘門を作って大同江の水を取り込み、この地域の貯水池を満たすようにする大規模な灌漑工事だ。
完成すれば平安南道、平壌市、南浦市内の15の市、郡、区域の9万9000余ヘクタールの農耕地で大同江の豊富な水を農業用水として使用できるようになる。またこの区間にある20余の貯水池を大同江の水で満たせるようになることで、これまで貯水池で使っていた揚水設備が不要になり、消費電力の大幅な節約になる。さらに南浦市の工業用水と飲料水の確保にも大きく寄与する。
南/
男子1000メートル、南の崔選手/スケートでアジア新
スピードスケートのアジア選手権を兼ねた世界選手権アジア地区予選(モンゴル・ウランバートル)で16日、南朝鮮の崔ジェボン選手が男子1000メートル決勝でアジア新記録を出し、優勝した。
崔の記録は、1分13秒05で、1996年に日本の今井裕介選手が出したアジア記録(1分14秒27)を1秒22縮めた。
しかし崔は、総合成績では5位に及ばず、世界選手権への出場資格を得られなかった。
国際/
報道によると、阪神・淡路大震災を機に生まれたNGO(非政府組織)やボランティア団体が、海外で発生した自然災害からの復興を民間レベルで中長期的に支援する「人道支援センター(仮称)」設立に向けて動き始めた。
この構想を温めてきた「阪神大震災地元NGO救援連絡会議」は、震災4ヵ月後のサハリン地震でボランティア団体などと連携し、救援物資70トン、義援金800万円を現地に届けた。以後、朝鮮の水害をはじめ15ヵ国に対して19件の支援活動を実施している。
本社平壌支局によると、ロシアのイワノフ外相が2月9日から朝鮮、ベトナム、日本などアジア諸国を歴訪する。
一方、オーストラリアのヘリー駐南朝鮮大使は16日、南の通信社との会見で、「政府の高位級政府代表団が2月末頃訪朝し、両国間の懸案について論議する」と述べた。また、朝鮮が同国政府から5輪駐在官の駐在許可を受けたことも明らかにし、「9月のシドニー五輪へ参加する措置の一環と見られる」と語った。