すこやか情報/安全に入浴楽しもう


 入浴には心身をリフレッシュし、肩こりなどを和らげる効果があるが、注意したいのが入浴中の急病や事故です。東京消防庁によると1997年度に発生した入浴中の救急患者は約3000人。安全に入浴するために、次のことに注意を。

脱衣場を温かく。急激な温度変化は健康の大敵。脱衣場に暖房器具を置くなど温める工夫をしましょう。浴室内も同様。事前にシャワーを出しておいたり、浴槽の蓋を開けておくなどして温めておきます。

お湯は41度以下。熱すぎるお湯は血圧の急上昇を招いたり、心臓に大きな負担をかけます。お湯の温度は体温よりやや高いくらいが基本。厳寒期でもお湯の温度は41度以下に保つことが大切です。

半身浴のすすめ。脇の下までお湯につかる半身浴なら水圧による心臓への負担を避けることができます。肩が冷えるなら肩に温かいタオルを乗せたり、時々お湯をかけると良いでしょう。

長湯しない。ぬるめのお湯に15〜20分ほどつかっていると体の緊張が徐々にほぐれてきます。高齢者や持病のある人は、半身浴で顔が少し汗ばんできたらお湯から上がります。

飲酒後は入浴禁止。飲酒後の入浴は脳卒中や心臓病の引き金になります。軽く飲んだ程度でも、飲酒後の入浴は慎むことです。同様に血圧が上昇しやすい朝の入浴も避けましょう。

 その他、入浴後はコップ1杯程度の水分が失われます。入浴後に水を飲むなどして、水分を補給しておくことです。(新聞「健やかTOKYO」1月1日号より抜粋。月1回発行。東京都医師会監修、発行=ヘルス通信社、TEL  03・5490・9560)