センサー/膨らむ社債個人消化


 さくら総研の調べによると、個人による普通社債の消化が急速に拡大している。

 98年4〜7月に2180億円だった個人消化額は、99年の同期には3倍以上の6576億円に膨らんだ。

 さくら総研ではその要因として、購入単位の小口化があると指摘。券面100円以下の普通社債が発行金額全体に占める割合は97年度が23%、98年度が19%だったのに対し、99年4〜8月には34%に上昇した。

 また、期間の短縮化や発行企業の多様化が進み、格付けが低く利回りが高いものが増えたと説明。近年の低金利が個人投資家の目をこうした商品に向けたと分析している。 企業の立場からすれば、金融ビッグバンの進展で、間接金融(金融機関からの融資)からの脱皮が課題となる中、資金調達を多様化する手立てとして、個人向け社債の発行に取り組んでいると見られる。