春夏秋冬


 同胞女性の中ではガーデニングを楽しむ人が多いが、同胞男性の中でも家庭菜園を楽しむ人が増えている。筆者もそのうちの1人。わずか1坪程度だが土地を借りて昨年から始めた。何回も失敗を繰り返したが、今は大根菜、京菜、冬菜、みつ葉、玉ほうれん草などが何とか育っている

▼家庭菜園の楽しみは、何よりも「採りたて」の新鮮野菜が堪能できること。味覚が最高の旬のときにプチプチした新鮮な旨さを楽しめる。この楽しみはまず、自らの肉体を使って土地を耕すことから始まる。これがなかなかしんどい。しかしそれゆえに体力維持・増強にもつながる。さらに肥料、種まき、間引き、雑草取り、収穫などの作業をやりながら春夏秋冬、四季の微妙な変化を体感でき、爽快でまた楽しい

▼無知では野菜は育てられない。本を読んだり、人に聞いたりして野菜や土、肥料などについての知識、情報を得なければならない。そうして知識の幅も広がる。たとえば共和国が食糧増産の一環として力を入れているジャガイモに関するエピソード。トウモロコシに次いで世界で2番目に多くの国で生産されているが、原産地の南米からヨーロッパに伝来した当初は観賞用として広がった

▼フランスの王妃マリー・アントワネットが、ジャガイモの可憐な花を胸に飾ってベルサイユ宮殿のパーティに出席し、パリ中に流行させた。その後、食糧としての良さが見直され、今や世界の収穫量は小麦、トウモロコシ、コメという穀類に次いで4番目。まさに野菜の「王様」の1つ

▼家庭菜園は健全で健康的な「男の道楽」といえよう。 (喜)