高齢者への思いやりを

中大阪初中で疑似体験


 敬老の日の9月15日、中大阪朝鮮初中級学校で高齢者疑似体験が行われ、同校生徒と学父母ら260余人が参加した。これは、特殊眼鏡、手足に重りなどを装着して、高齢(75〜80歳程度)になった時の身体的機能低下や心理的変化を疑似的に体験することで、年老いた人たちなどを思いやる心を、子供たちに学んでもらおうと同校オモニ会が催したもの。大阪市東成区社会福祉協議会などの協力を得て行われた。

 疑似体験では、オモニ会の任正順会長が「この体験を通じて、高齢者や身体に障害を持つ人はむろん、すべての人に対して思いやる心を忘れないでほしい」と呼びかけた後、生徒たちはグループに分かれて、体験を行った。

 3キロの重りの付いたベストや、膝・肘のサポーター、白内障・緑内障をイメージしたメガネを付け、杖をついて歩こうとしたが、思うように動けず四苦八苦。また、車椅子に乗って学校周辺を回ってみたり、階段を上り降りし、わが身を他人にゆだねる不安と恐怖を体験した。

 中級部3年の金真穂さんは、「ハルモニの気持ちがよく分った」と言い、任会長は「あと何年後には私もこうなるんですね」と感想を述べていた。

 ほかにも生徒たちは、「お年寄りや体の不自由な人のための道路や、階段の段差、水道の高さなどを調節した設備などが必要。それに介護する人たちももっと必要だ」「お年寄りを見て『遅いな、とろいな』などと思っていたが、これからはもっと手伝ってあげようと思った」などと語っていた。【中大阪初中教育会】

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