在日の歴史 なんでもQ&A
解放後、どんな組織が作られた?
45年に朝聯結成/親日派などは排除
Q 解放直後、どのような同胞組織が作られたのですか。
A 8・15を迎え、歓喜と希望のるつぼと化した在日同胞ですが、一方で同胞たちの目の前には帰国問題や、戦時中の朝鮮人を強制連行した日本の各企業に対し補償をとりつける問題、自分たちの生命や財産を守る問題など、緊急に解決を要する様々な問題が山積していました。 このような問題を解決するために在日本朝鮮建国促進同盟(東京、8・15)、在留朝鮮人対策懇談会(大阪、8・16)、関東地方朝鮮人会(横浜、8・20)などの同胞組織が各地に続々と結成されていきます。 そして各団体が掲げる目標を達成するため、統一的な全国組織が熱望され、9月10日、東京に全国の14団体の代表が集まり、在日本朝鮮人聯盟(朝聯)中央結成準備委員会が作られます。準備委員会は宣言、綱領、規約の草案作りとともに、各地方の組織化に着手します。 そして10月15日、東京の日比谷公会堂にて5000人の代議員参加のもと朝聯結成大会が行われたのでした。 Q 朝聯とは、どのような組織ですか? A 朝聯の綱領には、新朝鮮建設への献身的な努力、世界平和の維持、同胞の生活安定、帰国同胞への便宜、日本人との友誼、大同団結といった六項目が掲げられています。このことから分かるように、朝聯は祖国の建設と在日同胞の生活・権利のために活動する愛国愛族的な性格を持った組織でした。 また各階各層の同胞を網羅した統一戦線的な組織でした。それはクリスチャンであった尹槿が初代委員長に選ばれたことからもうかがい知れます。 しかし親日派、民族反逆者は徹底的に組織から排除しました。結成大会初日、準備委員には親日団体「中央興生会」指導課長を歴任した権赫周(権逸)や康慶玉などが含まれていましたが、大会2日目には彼らを排除して会議が行われました。 ちなみに朝聯中央総本部は東京駅八重洲口前の1等地にありました。(金大遠、研究家) |