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森首相は2日の日本各紙とのインタビューで、「ら致疑惑」問題の「第3国発見」発言についてふたたび言及し、「今後の交渉であるかもしれない」と述べた。「第3国発見」発言についてはすでに1度、本欄で取り上げたが、「ら致疑惑」を前提にしたもので、発言そのものを容認することができない
▼架空の話を、朝鮮側も容認しえないことはいうまでもないことだ。だから改めて指摘するまでもなく一貫して、旧安企部や日本の公安が連携してねつ造したものであると、門前払いにしてきた ▼日本政府のいう「7件10人」の疑惑リストに上げられ、朝・日国交正常化交渉中断の要因ともなった「李恩恵=田口八重子」の親族との接触に初めて成功した「サンデー毎日」は、先週発売号(12日号)で「今でも八重子が李恩恵だとは信じてません」との、親族のスクープ証言を紹介した。驚くべき事実である ▼「李恩恵=田口八重子」問題は、87年11月に起きたKAL機失踪事件で南に移送された「金賢姫」の発言によって発生した。その後、安企部が「57年7月5日生まれの女性」と断定、それを受けて埼玉県警が同県出身の「田口八重子」だったと発表した ▼ところが今回、この女性の親族は「田口八重子は8月10日生まれ」と証言した。戸籍にもそのように記載されており、失踪届も出していた。安企部が「絶対に自信がある」といって発表した誕生日が異なるのだから、同一人物であるはずがない ▼「横田めぐみ」事件の安明進証言に次ぐほころび。やはり、化けの皮ははがれる。(彦) |