「ウリ民族フォーラム2000in愛知」
統一のチュチェとして
コリアンの潜在力は無限
各地から450人、演劇も好評
在日本朝鮮青年商工会(会長=許宗)会員らによる「ウリ民族フォーラムin愛知」(黄元圭・同実行委員長・青商会中央副会長、愛知会長)が5日、名古屋市東区の「ウィルあいち」で行われた。各地域の青商会から450人が参加したフォーラムでは、パネルディスカッション「統一朝鮮とコリアンネットワークの潜在力」、演劇「祭祀(チェサ)―クンジョル」や統一歌謡メドレーが行われ、WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチで世界チャンピオンに輝いた洪昌守選手も駆け付けるなどおおいに盛り上がった。 北海道から始まって山口、東京、兵庫に続いて5回目を迎えた今回のフォーラムは、歴史的な北南首脳の出会い、北南共同宣言の採択を受けて、急展開をみせる統一情勢を踏まえ、統一朝鮮の主体として豊かな同胞社会をどのように築いていくか、今後何が必要かなどをテーマに行われた。 「統一朝鮮とコリアンネットワークの潜在力」と題する第一部パネルディスカッションでは、金栄浩・西東京会長が司会をし、CGSユニコテック(株)の梁泳富社長、朝鮮大学校経営学部の呉民学専任講師、マサチューセッツ工科大学の梁富好助教授、開催地愛知から黄元圭会長がパネラーとして参加した。 パネラーは、朝鮮半島を取り巻く環境が、劇的に変化している中で、在日同胞一世がたたかって守ってきたものを2、3世がさらに進化させながら、よりグローバルな社会にでて行くためにコリアンとしての在り方、自分の中のより確固としたアイデンティティが求められて来ると指摘。そのために民族教育をはじめとする同胞社会の財産を大切にしていくことなどが確認された。 初めて1世不在でチェサを行うことになった金家だが、親は総聯と民団に別れた兄弟。だが、「一度でええから親戚一同で一緒にチェサをやってくれ」という親の遺言にしたがって、一同が顔を合わせた。 そこに李舜臣と、南怡の両武将が登場し、祭祀を通じて民族とは、統一とは、豊かな同胞社会とは何かを訴えた。 「ハラボジ、ハルモニ、アボジ、あの苦しい時代に日本に来て大変でしたね。でもこうして子孫が立派にくらしていける土台を作ってくれました。本当にコマッスムニダ! うちらのクンジョル、受けてよ!」という台詞や、「そんな遺言を残しているなんて…。生きてる時から仲良くできなかったのか」と、思いにふけるシーンなどが印象的だった。 演劇出演者で責任者の、趙成煥副会長(39)は、「一人一人が自分の任務をりっぱに果たした結果、良い出来になったと思う。 本番が近付くにつれ、出演者も本気になり、皆で1つのことをやり遂げたという満足感で一杯だ」と語った。 実行委員長を務めた黄元圭会長(39)は「5回目を愛知で開催できたことを誇りに思う。準備過程で皆のコンセンサスをどう取るか確かに大変だった。フォーラム開催で終わるのではなく、これからこれをきっかけに会をどう発展させていくかが重要。年齢的にも、先輩たちのものをどう受け継ぎ、後輩に何を伝えるか、という役割が求められる。演劇もそうした内容を意識して企画された。歴史的な時期の開催だけに思いもひとしおだ」と述べていた。 宴会では、同フォーラム参加者一同による@統一朝鮮のチュチェ(主体)として民族の繁栄とともに歩んで行くA次世代の子供たちのために、豊かな同胞社会をリードしていく、などのアピールが採択された。 |