春・夏・秋・冬

 米国がくしゃみすると、日本と南朝鮮は肺炎になると言われている。それだけ、日本と南朝鮮の経済の命脈を米国が握っているということだが、それが、政治にも伝染しているようだ

▼米国では大統領選挙の混乱が続いており、日本では与党内で非主流派が倒閣を宣言、内閣不信任案をめぐった攻防が繰り広げられた。一方、南朝鮮でも検察首脳部弾劾訴追案をめぐって与野が対立。国会の空転が続いている。選挙違反事件で、検察が与党に有利な捜査を行ったとして野党が罷免を要求したのだが、与党が力でこれを阻止した

▼いずれにも共通しているのは、国家の利益を優先するのではなく、党利党略の争いということ。米国と日本はさておいて、南朝鮮では、北南共同宣言の履行をはじめ、経済的にも問題が山積している。建設業界トップの現代建設が倒産の危機に陥っており、大宇自動車が法定管理になるなど、一歩間違えば再び経済が破たんする状況にある。にもかかわらず、政党、政治家がこの体たらくでは

▼日本に祖国を売り渡した李完用らを乙巳五賊と呼ぶ。詩人の金芝河は、70年に発表した譚詩(たんし)で、財閥、国会議員、高級公務員、軍幹部、長・次官を新「五賊」だと喝破した。そして現在、野党のハンナラ党と国家情報院、李会昌、金泳三、金用甲が、統一を妨げるこんにちの「五賊」だと非難されている

▼民族の運命がどうなろうが、自分の利益――権力、票が大事だというわけだが、私利私欲のために民族の運命をないがしろにすることは、絶対に許されない。その辺をしかと肝に銘じるべきだろう。(元)

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