金剛山歌劇団 地方公演終了
長崎、佐世保でも30年ぶり

全国23ヵ所で6万人


 全国23ヵ所で計28回、延べ6万人の観客を動員した金剛山歌劇団の今年度の公演が、6日、東京・文京シビックホールでの特別公演で締めくくられた。今年の演目は、シドニーオリンピックでの北南合同入場行進曲となった「アリラン」の合唱で幕を上げ、朝鮮の金剛山を「統一の象徴」として舞台化するなど、「統一」がテーマ。

 また、民団の役員も多数訪れるなど、観客らの間でも統一へ向けた歩みよりがみられたという。

 とくに、長崎、佐世保で20年ぶり、30年ぶりに行われ関係者を喜ばせた。

 同歌劇団の長崎、佐世保公演は、好転する朝鮮半島情勢に伴い、朝・日国交正常化促進のための友好運動を積極的に育んでいこうという趣旨で企画され、公演準備には1年をかけた。その結果、両公演では、観客動員数2000余人のうち、94%が日本市民という成果を収めた。

 長崎県で金剛山歌劇団公演を行うきっかけとなったのは今年の1月に行われた県商工会創立34周年記念祝賀宴。歌劇団の公演に感動した同胞と日本人士らの間で、本公演を行おうと話が盛り上がった。以後、互いに継続的な交流を深め、4月には、女性同盟本部と「朝鮮女性と連帯する長崎県女性の会」が十数年ぶりに懇親会を開くなど、友好運動も活発になった。

 そして佐世保公演は、県商工会の鄭泰和会長(85)を委員長とした総聯側実行委が、長崎公演は、長崎県平和労働センターの中崎幸夫議長を委員長とした日本側実行委がそれぞれ主催、各実行委が、協力して公演チラシ配布にあたるなど、地道な活動も行った。

 鄭会長は、「公演の翌日、たくさんの日本の知人から、素晴らしい芸術をみせてくれたことに感謝するという感想が寄せられた。やったかいがあった」と語った。

日本語版TOPページ