春夏秋冬
「湯島の白梅」として知られる東京の梅の名所、湯島天神で8日から梅まつりが始まる。テレビでも梅の咲き具合を報じていた。寒さはまだまだだが、白、紅色の花の咲きそろった梅林を歩けば、もうすぐ春がやってくると爽やかな気持ちになれる
▼梅の甘酸っぱい香りには、張り詰めた神経をリラックスさせる作用があるという。梅に限らず、花を見て心が和むという経験は誰にでもある。心だけでなく、身体の調子もよくなったと感じたことのある人もいよう。花にはこのようなチカラがある。ある本によると、花の色、形、香り、触感が放つ「気」で、心身のバランスを整え、リフレッシュできると説く
▼それによると花の色の効用も色々だ。赤色の花は大脳を刺激して神経を興奮させ、気分を高揚させる作用がある。黄色の花は胃腸系によく作用し、消化吸収力を高め、身体全体の働きを活性化する。青・紫色の花は精神的な疲れ、緊張、高ぶった感情を鎮静し自律神経のバランスを整える。白色の花はどんなものとも協調でき、すべてのものを引き立てる効果がある
▼グリーンを眺めると神経が落ち着き、血管の循環がよくなり、免疫力が高まる。森林浴に人気があるのは、緑が人の自然治癒力に影響力を与えるからだ。仕事などで疲れが溜まっていても山歩きをするのは、新鮮な気を放つ野山の緑や花に触れてリフレッシュできるからだ
▼このような花の効用をちょっと知って、日常生活に活かしてみれば。難しく考えることはない。一輪の花を空きビンに生けるだけでも周りの雰囲気は和み、心身ともに豊かになれよう。 (喜)