春夏秋冬
「いままで米軍基地反対運動にまったく関心がなかった。逆にヤンキー・ゴー・ホームを叫ぶ人たちが非現実的に見えた。でも演習場で低空飛行する爆撃機の轟音を聞いて、米軍基地の下水口に溢れる廃水を目撃して…。いま、いちばん残念に思うのは、まだ相当数の市民が真実を見ていないことだ」
▼「朝鮮半島紛争地域体験旅行団」に参加した金ベクサン君(漢陽大学1年)の感想だ。この旅行団は、15日にソウルを出発し、5日間かけて米軍の基地や演習場などを視察した
▼今年の1月4日、京畿道坡州市の米軍基地に爆発物がしかけられたとの情報が入った。ところが、住民にその事実が知らされたのは米軍が全員避難した後。爆発予定時刻(5日午前零時)を過ぎてやっと基地周辺の住民に避難命令が出た。そして住民は「米国が友邦でない」ことを改めて認識した
▼80年5月に社会の民主化を求めて立ち上がった光州市民を南朝鮮の特殊部隊が虐殺した。米国はそれを容認し、その張本人である全斗煥をひ護した。それから20年経った。でも、状況はまったく変わっていない
▼「不平等な韓米行政協定改正国民行動」委員長の崔ジョンス神父は「米国による南北分断によって戦争が起き、老斤里、裡里駅をはじめとする朝鮮半島全域で良民虐殺を行った。しかし米政府は、謝罪はもちろん、良民虐殺に対する真相調査も老斤里だけに縮小しようというごう慢さを貫いている」と訴えている
▼米国が同盟国のために自国の利益を犠牲にしたことは1度もない。「米国が友邦ではない」ことは、 血の教訓 なのだ。(元)