それぞれの四季
素敵に年齢を重ねて/金栄子
「日朝友好の架け橋コンサート」へ娘と行った。行く時は応援団のつもりだったが、1つ1つプログラムが終わる毎に魅せられて感動が走った。活躍されている日本のオペラの方々との共演ということを意識してか、「大阪同胞出演者もやるじゃん」と思った。選曲、演出、構成もうまく、朝・日出演者が別々に、ある時は合同でと持ち味を生かしたプログラムだった。日本人男性と朝鮮歌舞団のコーラス「笑顔がいっぱい」の歌はウリノレのうまさに(失礼、プロに対して)聞く方も「笑顔がいっぱい」になった。
主催者(日本側代表)の小笠原美都子さんは20年前からこの運動に携わって来られたとか。80歳になっても総ラメ入りの紫のステージ衣装をまとい、頭も共布の帽子で飾っていた。歌舞団のアコーディオン、チャンゴの伴奏で自らもオケチュムをしながらトラジを歌った。横で娘が「トラジに衣装を合わしたんかな、オモニもあれぐらいとまでいわんけど、年とっても可愛らしく輝いてや」ときっちり言うてくる。
大阪本部の女性同盟委員長(朝鮮側の主催者)も負けていない。70歳を過ぎてもいつも背筋を伸ばし、若々しくかわいい。同じ女性として元気で前向きに、社会にも目を向けている人は年齢に関係なく素敵に見える。話をしていても、おもしろい。フィナーレは民族打楽器の演奏で、舞台いっぱいの迫力あるチャンゴが鳴り響いた。
寒い日だった。いろんなことが日々あるが、「負けないで、負けないぞ、負けるもんか」と訴えているように聞こえた (看護婦)