春・夏・秋・冬

 かつて、それぞれの街に地元の人たちと密着し、特徴のある美味しいコーヒーを飲ませる喫茶店が目についた。コーヒーの入れ方にこだわるマスターを慕い通う常連客も多かったようだ。しかし時代の流れのなかで個性のある喫茶店はだんだん減っている

▼代わりに最近、急増しているのが1杯200円以下で飲めるセルフサービスタイプのチェーン店。客の顔の表情も見ないで、機能的に「いらっしゃいませ」などというマニュアル化された店員の対応には、かつての喫茶店の温もり、温かさは感じられない

▼それでも手頃なので、ついつい利用してしまう。ある店で「コーヒーは薬だ! 多くの病気を治す」との見出しのパンフを無料配布していた。それによるとコーヒーには(1)B型肝炎の発症をおさえる働きがある (2)食後に飲むとぜんそくの発作が起こりにくくなる (3)飲酒による肝臓の負担を軽減する可能性がある、などと効能を強調していた

▼コーヒーには興奮作用のあるカフェインが多く含まれており、また砂糖を入れて飲むと肥満や心臓病などに良くないと言われているので、飲み過ぎは体に良くないと一般的には認識されている。それだけに記事を読んで「ホンマかいな」と思ったが、各項目ごとに各界の専門家がこれまでの実験や経験を踏まえたうえでの効能を述べていた

▼また、リラックス効果をもたらす量のカフェインはコーヒー2、3杯分に含まれているので、気分転換やストレスを感じたときに飲むコーヒーは、1日に2、3杯がよいと指摘している。何事も飲み過ぎは要注意。 (喜) 

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