「マルコポーロ賞」受賞

徐京植著「プリーモ・レーヴィへの旅」


 作家の徐京植さん著「プリーモ・レーヴィへの旅」(朝日新聞社刊行)が、東京のイタリア文化会館が創設した マルコポーロ賞 の22回受賞者に選ばれた。授賞式は19日、東京のイタリア大使館で行われ、賞金50万円と記念品が贈られる。

 ユダヤ人作家レーヴィは、アウシュヴィッツの生き残りであり、文学者であり、科学者でもあった。

 第2次世界大戦末期、北イタリアがドイツ軍に占領されると反ファシズム抵抗運動に加わって戦ったが、1943年に逮捕され、アウシュヴィッツ収容所に送られた。ガス室送りは免れたが、解放までの1年間、奴隷以下の日々を過ごした。レーヴィは生還から40年後の87年、自殺した。

 徐さんの著書はレーヴィの思考と感情の動きを細部にわたるまで追求し続けた秀逸な作品である。

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