春・夏・秋・冬

 南北最高位級会談の実務手続き問題が合意を見た。6月12〜14日に向けて着々と準備は進んでいる。その一方で、22日から予定されていた朝・日政府の第10回本会談が延期になった

▼最高位級会談の結果を見て、あるいは来月初めにも総選挙が告示される、という時間的な問題が要因として語られている。しかし実は、日本側も4月の第9回会談で再確認した「過去の清算」という中心テーマの論議を避けようとしているからだという

▼では、何を論議しようというのか。日本政府関係者は、正面切って口にはしないが、「世論が求めるら致問題」という話があちこちから漏れ伝わってくる。月刊誌「噂」6月号は「横田めぐみ」事件を取り上げて、(1)「海岸での遭遇ら致」から(2)「路上での車でのら致」と、唯一の証言者である「安明進」の話が巧妙に変更されている点などを取り上げ、「北朝鮮ら致、大いに疑問あり」を提起した

▼また、9年前に行方不明になり、今年1月末に監禁されていたことがわかった新潟・三条市の少女は、地元では「北朝鮮にら致されていた」と考えられていたという。「ら致究明」を叫ぶグループが、その事を家族たちに伝えていたからだ

▼安企部はら致ストーリーの矛盾、そのほころびが大きくなるのを恐れてか、安とマスコミとの接触を禁じたとも

▼4月30日、都内で開かれた「ら致究明国民集会」では、「日の丸」が打ち振られ、朝・日推進政治家を糾弾。「売国奴」「国賊」「殺せ」の言葉が乱舞したという。これを世論だというのだろうか。 (彦)

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