総聯結成45周年記念
社協学術シンポ「21世紀と在日朝鮮人運動(2)」

同胞の要求にあった転換を


 総聯結成45周年を記念して、在日朝鮮社会科学者たちの学術シンポジウムが27日、東京朝鮮会館で行われた。

 社協に網羅された社会科学者、研究者をはじめとした活動家、関係者らが参加したシンポジウムでは、「21世紀と在日朝鮮人運動 (2) 」というテーマで活発な議論が展開された。

 1部では、「在日朝鮮人運動の路線転換とは何であったのか」という題材で、路線転換の歴史的背景について呉圭祥氏(朝大・政経学部学部長)、路線転換方針の現在的意義について康煕奉氏(総聯中央学院講座長)が報告した。

 2部では、「在日朝鮮人運動の展望を考える」というテーマで、金昌宣氏(雑誌「イオ」編集長)、朴三石氏(朝大・政経学部副学部長)、韓東成氏(朝大・教養部副部長)、金在日氏(朝大・経営学部副学部長)が報告した。

 金昌宣氏は、同胞青年の民族的アイデンティティーが揺らいでいる現状のもとで、従来の民族概念と内容では多様化する青年らの民族的な価値観を捉えることが難しくなっていると問題提起したうえで、民族性を守るための運動をどのような内容と方法で行っていくのかを模索していかなければならないと強調した。

 続いて朴三石氏は、中国、ロシア、米国の海外僑胞運動の推移を指摘しながら、これから、南北朝鮮最高位級会談、朝米会談、朝・日会談が成功裡に進められれば、同胞間の国際的な移動、連携、交流が行われる可能性があると語った。

 韓東成氏は、総聯を同胞のための同胞による大衆団体組織として築くためには、活動方法を同胞の要求と日本の実情にあわせ、根本的に転換しなければならないと指摘した後、運動における欠陥を自ら正しながら、同胞たちの生活奉仕、ネットワーク構築などに力を入れるべきだと強調した。

 続いて、最近のIT(情報技術)革命の現状について報告した金在日氏は、同胞企業の情報化を促進するためには企業内でのコンピューター(インフラ)の整備、人材育成、ネットワーク構築が急務だと述べた。 

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