春・夏・秋・冬 |
日本の種苗の専門会社が発行する園芸月刊誌が、1月号から「変わりゆく漬物」という連載を始めた。1回目は「漬物製造と野菜品種・栽培の重要性」だったが、それ以降、調味浅漬、キムチ、菜漬、たくあん、奈良漬などを取り上げている。朝鮮の漬物、キムチがなぜと思うだろう
▼実はキムチは今、たくあんを抜いて「日本の漬物の顔」になっている。というのはキムチは昨年、日本の全漬物生産量の20%を超し1位になった。つまり日本人が漬物を5回食べると、1回はキムチを食べていることになる。キムチの生産量がたくあんを抜いたのは、97年 ▼この年、キムチ生産量は12万560トンで、漬物の品目別生産量の第1位になった。翌98年には18万147トンと、49.4%の伸びを示した。さらに99年10月までに19万7157トンで、年末までの推定生産量は24万トンとなった ▼逆にたくあんは、99年にはとうとう10万トンを割ってしまった。85年には25万トンもあったのが、15年間で5分の2以下に減った。その生産量は20年間1度も上昇していない。不人気の原因は、(1)切るのが面倒 (2)噛むのに硬い (3)たくあん臭が嫌い (4)黄色の着色が嫌い、などという。どうやら最近の若い人の嗜好に合わないようだ ▼逆にキムチは健康ブームにも乗って若い人たちに人気がある。スーパーや百貨店には必ずキムチがあり、居酒屋のメニューにも欠かせない。村起こし漬物加工でキムチを作る所も増えているという。朝鮮の食文化が日本にしっかりと浸透している。 (喜) |