☆「秋田県朝鮮人強制連行真相調査団会報合本」(第11号〜第20号)
1996年6月1日に発足した同調査団の地道な調査をまとめたもの。ダムや発電所工事、鉱山などの現場を訪れ、証言の聞き取りと解説、限られた名簿などの資料を織り込みながら、朝鮮人労働者が過酷な労働環境の中で、いかに搾取されたかを裏付けている。同胞を勝手に祖国から引っぱり賃金すらも支払わなかった日本の戦時動員体制を知るうえで貴重な1冊だ。(定価2500円、問合わせ=同調査団 0185・52・7550)
☆「サンナムルを採りに―他郷に生きて―」
広島県同胞生活相談センターが、5年間にわたって地元の1世、2世たちの人生記を収録したもの。差別や貧困という厳しい状況の中にあっても、民族を守るため互いに分かち合い、助け合いながら生きてきた1世たちの強じんなパワーをかいま見ることができる。自分の子供や孫たちにも話したことのない過去を、1世自らが1字1字書き記したのは、「これからも民族を守って欲しい」という願いにほかならない。(問合わせ=同編集委員会 082・263・5311)
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