南側取材団が見た金正日総書記
礼儀正しさが印象的、すべてに自信あふれる言動
南北最高位級会談南側共同取材班は、「取材団が見た金正日総書記」と題する記事を南朝鮮各紙に掲載した。その内容を紹介する。 ◇ ◇ 金正日国防委員長は、(言動に)よどみがなかった。こうした態度は、金大中大統領一行を招待した主人だという点もあるが、内部的に確固と権力を掌握しているという自信感から来ているようだった。また格式よりも、内容を重視するからとも見える。 彼はとくに、金大統領一行に格式張らず親しみをもって、自然に接した。その間、南側をはじめとする外部に彼は、言行や肉声などがベールに包まれていて、よく知られていない部分が多かったが、そばで見た彼は、しごく普通だった。 彼の声は、きびきびしていて正確だったし、今回の首脳会談をち密に準備したせいか、事案の本質と内容をすべて把握していた。 比較的健康で若く見える彼は、南側記者や随行員が接近しても、まったく気にかける気配もなく、周囲の視線や反応を意に介さずに行動した。 また彼は、金大統領に「金大統領が不自由なことを知っている」と話したかと思うと、南側随行員に「すべてうまくいっている。心配せずに安心して過ごして、今日仕事しよう」など細かな心遣いを見せた。とくに自分よりも年長の金大統領に「朝鮮民族の東方の礼儀の国の礼をすべて尽くして安らかに、安全にもてなす」と礼儀正しい姿が印象的だった。 彼の自信感は、側近を呼ぶときもそのまま現れた。金容淳・朝鮮アジア太平洋平和委員会委員長を「容淳書記」と呼び、これに金書記が礼儀正しく応える光景に、金正日委員長が北の内部で確固とした位置にいることを伺うことが出来た。 |