日本各党の談話(要旨)


「対話と協調」に参加を/社会民主党党首 土井たか子

 金大中大統領と金正日総書記との間で、平和と希望の世紀へと向かうメッセージが発せられた。社会民主党は両首脳の英断に熱い連帯と敬意を表す。

 基本合意4議題は50年余りにわたる北東アジアの対立と緊張を溶かし、朝鮮民族の分断と悲劇の歴史に終止符を打つと確信する。

 わが国が不当にも強いてきた侵略の歴史、そして民族分断の歴史が、まさに朝鮮民族の英知によって克服されようとしている。私たちは、胸に迫る感動と同時にアジアの平和醸成に向けて新たな責任を痛感する。

 社民党は会談で合意された対話と協調の精神を前進させるため、「北東アジア非核地帯構想」、米軍のアジアからの撤退などに協調して取り組む。また日朝国交正常化交渉がこの精神を踏まえて前進し、北東アジアの「対話と協調」の流れにしっかり参加できるよう、日本政府に強く求める。

国交交渉の前進期待/自主民主党幹事長 野中広務

 金大中大統領と金正日総書記両首脳の劇的な握手、直接会談を経て、南北双方の首脳が署名した歴史的な「南北共同宣言」に至ったことは、北東アジアが平和に向かって大きく動き始めたこととして、心から喜び歓迎したい。

 わが党としても金丸訪朝団を皮切りに、昨年末の村山訪朝団まで、朝鮮半島の平和と日朝関係正常化の環境づくりに向けた多年にわたる党外交の努力を重ねてきたが、いまだ交渉途上にあるだけに、両首脳の決断には極めて感慨深く、深い敬意を表するとともに、わが党として今後いっそうの努力を銘記したい。

 今回の成果を礎に朝鮮半島の緊張緩和が進み、日朝正常化交渉も大きく前進することを強く期待する。

緊張緩和を後押し/民主党代表 鳩山由紀夫

 今回の南北会談と共同宣言は、両国が統一へ向う第1歩として歴史的なものであり、高く評価できる。とくに、金総書記が適切な時期にソウルを訪問すると表明したことの意義は大きい。今後、両国の交流と東アジアの緊張緩和が進むことを強く期待したい。
 日朝関係については、ミサイル問題などの日本の国益を踏まえながら、北朝鮮の変化にも柔軟に対応するという積極的な外交を展開すべきである。日米韓の連携や安全保障面の努力は今後も重要であり続ける。

 来る九州・沖縄サミットにおいては、今後の情勢の進展を注視しながら、G8として南北の緊張緩和を後押しする方策を議題として取り上げるべきである。サミット議長国として、アジアで唯一の参加国として、日本が果たすべき役割は極めて大きい。

日本も平和外交を/公明党代表 神崎武法

 南北両首脳が共同宣言に正式署名したことは、これまでの声明や合意を塗り替える和解と協力に向けた新たな合意の枠組みであり、歴史的な合意である。

 今回の合意は、冷戦構造がいまだ残っていた南北朝鮮が和解と信頼醸成に向け新たな第一歩を踏み出したものであり、心から歓迎したい。さらに、南北対話の継続をはじめ一連の合意内容が速やかに具体化されるよう強く期待したい。会談成功は米朝関係のみならず、わが国を取り巻く情勢にも大きな変化をもたらす。

 政府は、朝鮮半島の平和醸成の動きに敏感に反応し、北東アジアの平和と安定に向けた具体的な貢献策を明らかにし、平和外交に積極的に取り組むべきだ。

東アジアの平和に意義/日本共産党委員長 不破哲三

 金大中大統領と金正日総書記が、朝鮮半島の南北分断以来55年を経て初めて実現させた首脳会談の成功は、朝鮮半島問題の平和的解決だけでなく、わが国を含む東アジアの平和と安全にとっても極めて重要な意義を持つものであり、心から歓迎する。

 両国の国民の歓迎ぶりに示されているように、両首脳の出会い自体が南北間の長年の対立と相互不信の解消への積極的な道をひらくものとなった。両首脳の合意に沿って、具体的な前進が始まることを希望する。

 朝鮮半島問題の平和的解決の前途には様々な曲折も予想されるが、日朝国交正常化交渉の成功をはじめ、朝鮮半島を含む東アジアの平和と安定の事業に対し、日本外交が重要な貢献を行うことが求められる。わが党は、そうした方向を促進するために全力を尽くすものである。

1日も早い統一期待/自由党

 昨日、韓国および朝鮮民主主義人民共和国との首脳会談で、5項目からなる南北共同宣言が合意された。これは両国の平和・統一に向けた端緒となる歴史的第一歩であり、心からお喜び申し上げたい。今後、両国の誠実かつ継続的な対話・交流を発展させ、1日も早い統一を期待したい。

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