生活時間  オモニの1日

分会長と店の仕事で大車輪
体を動かすのが大好き 埼玉県 川口市の鄭蓮姫さん(53)


庭に季節の花がいっぱい/何かに夢中になるのがクスリ

 季節の花々が庭にいっぱい。娘3人を嫁がせた後、「花は我が子のように愛しい」。どんなに疲れていても、花を見て、鉢の手入れをするだけでも心が癒されます、と快活に笑う。

      

 埼玉県川口市栄町で朝鮮家庭料理「琴の家」を営む鄭蓮姫さん(53)。その1日はエネルギッシュだ。

 朝はどんなに遅くても7時30分には起きて、コーヒーを1杯飲む。前夜、床につく前、日課の腹筋100回を欠かしたことがない、と言う。

 夫の李漢洙・総聯川崎支部委員長(60)は出勤が早いため、朝食は朝6時半頃。前夜、妻が用意したものを自分で食べて出かける。

 鄭さんは家の用事や、店の仕入れ、花の手入れを済ませて、10時頃に出動。女性同盟埼玉中部支部栄分会の分会長の仕事に飛び回るのだ。「今はこの25日に予定している分会のボーリング大会のチラシ配りや勧誘のために出かけています」

 車で回った後は、昼食の後、1時間程休む。「年中無休のために、疲れもたまります。そのために適当な時間に体を休めたり、時にはプールやサウナでリフレッシュするようにしています」

 このほか、開店時間までの間、近くに住む娘に頼まれて、孫のウリ幼稚園への送り迎えを手伝ったり「てんてこ舞いの日常」を過ごす。さらに月2回は総聯埼玉県本部で女声合唱団の練習に励む。

 午後4時からは店に出て、仕込みに入る。3種類のキムチを漬けたり、何十種類の家庭料理の準備に慌ただしい。見ているだけで目が回りそう。「一番の人気はケジャン(かに料理)。近所の人が食べに来て、『珍しいもの、ありがとう』と言ってくれるのがうれしい」と話す。

 夕方6時頃に、客が入りはじめ、ピークは8時から9時頃。夕食は来客の合間にサッと済ます。



 店を閉めるのは12時頃。それから片付けて、帰宅し就寝するのは、午前2時頃。 

 「子供たちに、オモニは本当に時間の使い方がうまい、と褒められるの。体を動かすのが大好きだから、何かに夢中になっていることで、精神的にリラックスできます。寝坊したりしたことはありません。起きちゃえばこっちのもの。店をやりながら分会長するのは、大変ね、とよく声をかけられるけど、私の場合1日が忙しくて充実しているのが一番のクスリです。好きな仕事をして、同胞のために少しでも役に立てて、こんなに幸せなことはないと思っています」

 南北の首脳の出会いと民族の統一に向けた共同宣言の発表。取材した14日、鄭さんは余りにも嬉しくてこの日、店を「無料の日」にして、朝・日の客たちと喜びを分かち合った。 (粉)

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