総聯の同胞の故郷訪問団提案
金正日総書記の指示
第1回南北閣僚級会談/全今鎮北側代表団長に聞く
南北共同宣言の実践 総聯にも発言権 その志向を共に実現していく 【平壌発=金志永、姜鐘錫記者】ソウルで行われた第1回南北閣僚級会談に参加した北側代表団団長の全今鎮・朝鮮民主主義人民共和国内閣責任参事に、会談での合意が持つ意義などについて聞いた。 ◇ ◇ ――今回の会談で、南北共同宣言の履行のための重要な合意が成された。 金正日総書記は今回の会談を南北共同宣言を正確に履行していくための会談になるよう必要な措置を講じてくれた。私たちは、総書記が指示した重大な任務を持ってソウルに行き、南側の代表らと民族史の里程標となる共同宣言の履行問題を真しに協議した。 会談では、互いの首脳の出会いと共同宣言が持つ歴史的意義について再確認し、共同宣言を誠実に履行していくための意思を表明した。これに基づいて、閣僚級会談を新しい時代的要求に合うよう運用していくための幾つかの原則と、共同宣言の成果をさらに強固にするための当面の措置に対する合意を見た。 会談は信頼と協調の精神に立脚し、終始和やかな雰囲気のもとで行われた。われわれは、南側代表と共に双方首脳の意を受け、共同宣言の合意事項を実践に移すために、総力を傾けるという思いに充満していたため、それほど難しくもなく、大きな論難を交わすこともなく合意を達成できた。 6項目の合意内容が報道されると、南の同胞はそれを総書記と金大中大統領の歴史的な出会いと共同宣言のもう1つの偉大な生命力と受け止め、大きく歓迎していた。 ――総聯の同胞が代表団を構成して故郷を訪問するという合意が成された。共同宣言の履行のための初の会談でこの問題が言及されたことについて、総聯の同胞たちは深い感慨に浸っている。 総聯の同胞らが故郷訪問する問題は、われわれがソウルへと出発するに先立ち、総書記が直接、指示された事項である。 総書記は、総聯の同胞の故郷訪問問題は知らん顔できない、故郷訪問は朝鮮半島の領土内だけで行われるものになってはならないと述べられた。総書記は総聯の同胞が、南にいる自分の肉親と会いたいと思う心情は、われわれのそれとまったく同じだと述べ、ソウルに行く代表団がこの問題を提起し、必ず成就させるように、と指示された。 大きな感銘を受けた。われわれ代表団メンバーはその言葉を聞いて、海外同胞を片時も忘れない総書記の同族愛を改めて熱く感じることができた。 ――総聯の同胞の故郷訪問に対する合意は、どのような意義を持つのか。 共同宣言を履行する主体は全民族だ。総聯は民族主体の枠の中でも重要な位置を占めていると思う。 総聯は、在日同胞を愛国愛族の旗のもとに固く団結させ、彼らを祖国統一のための道へと導く、威力ある海外僑胞組織だ。よって、共同宣言の履行においても総聯は当然、発言権を持つべきであり、総聯は占めるべき位置を堂々と占めるべきだ。 私は、総聯が祖国統一のために大きな役割を果たすべきだと思うし、また必ずそうできるものと確信している。 ――海外同胞は継続して行われる南北閣僚級会談に大きな関心を寄せており、やっと整えられた統一の転換的局面がさらに拡大、深化されていくことを願っている。 総書記の言う「全民族」という言葉は、北と南だけを念頭においたものではない。数百万の海外同胞も総書記の心の中にある。 共同宣言を履行する主体は7000万同胞であり、その中で海外同胞が占める地位は重要だ。 海外同胞の念願、利害関係は祖国の同胞のそれと共通する。だから、われわれは共同宣言を履行していくうえで、総聯の同胞をはじめとする数百万の海外同胞の意志と利益を尊重しようと思う。 今後、行われる南北閣僚級会談でも一連の問題が協議される過程で、私たちは総聯と海外同胞の志向と要求を必ず考慮していく。そしてそれを具現し、実践していくつもりだ。 |