トンポのお店
焼肉 大門
東京・阿佐ヶ谷
目玉は骨山カルビ(牛のなかおち) 「阿佐谷で焼肉といえば大門」といわれるほど評判の店。「いいもの、美味しいものを手頃な値段で提供しているから」(マスターの洪淳一さん=54)だという。 店をかまえて21年目だがこの間、肉質は向上させても値段は変えなかった。 2ヵ月に1度の「サービスデー」には、上ロース、骨付カルビなど10品以上を半額で提供している。地域の朝青員らを招待することも。 「名店でなくてもいい、多くの人に愛される素敵な店でありたい」。メニューに記された「店主のひとり言」は、洪さんの頑固なまでのこだわりだ。 創業以来の常連客も多いが、ここ数年の間に若者客が増えた。 彼らに人気なのは、骨山カルビ焼。牛のあばらにこびりついたなかおちを使用した店の目玉商品だ。新鮮なレバ刺はわざわざこれ目当てに来る客もいるという。 豆腐、ホルモン、かき、タラと、バリエーション豊かなたっぷりめのチゲ鍋、大きな肉が2枚入ったさっぱりした辛味のカルビスープも好評だ。 「量の多さは私の性格を表している」と洪さん。 地元同胞をはじめ、多くの人たちから長年愛され、支持されてきた大門。「僕は肉も大好き、人間が大好きなんですよ」と笑う洪さんの情熱と人柄も、味、質、値段とともにこの店を支えている大きな要素だ。
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